掃除・収納

靴が多い&備え付けなし!狭い玄関の収納術完全ガイド【賃貸】

玄関ドアを開けた瞬間、視界を埋め尽くす靴、靴、靴……。


仕事でクタクタになって帰宅し、ようやく安らげるはずの家に入ったその瞬間、散乱した靴の山を見て「はぁ……」と深いため息をついてしまう。


「ただいま」と言う気力すら削がれ、まるで靴たちに「お前は整理整頓ができない人間だ」と責められているような気分になることはありませんか?

 

あるいは、急な宅配便が来たとき、慌てて靴を足で蹴飛ばして道を作り、ドアを少しだけ開けて隙間から荷物を受け取る……そんな恥ずかしい思いをした経験、私だけではないはずです。

 

備え付けの靴箱がない、もしくは小さすぎる賃貸物件において、大量の靴を収納するのは、ある種「パズル」のような難題です。


特に、おしゃれが好きで靴をたくさん持っている方や、家族が多くて物理的に数が増えてしまう方にとって、玄関の狭さは死活問題ですよね。
「靴を捨てればいい」と人は簡単に言いますが、お気に入りのコレクションや、思い出の詰まった靴を手放すのは、そう簡単なことではありません。

 

でも、安心してください。


床面積が狭くても、私たちにはまだ使っていない広大なスペースが残されています。


それは、「高さ」と「壁」です。
この「空中」のスペースを正しく活用すれば、たとえ畳一畳分の玄関であっても、50足以上の靴をスッキリと、しかも美しく収めることは十分に可能なのです。

 

実は私自身も以前、収納が全くない、築30年の狭小ワンルームアパートに住んでいた経験があります。
当時はファッション業界で働いており、所有していた靴は80足以上。


玄関には入りきらず、廊下まで靴が溢れ出し、夜中にトイレに行こうとしてヒールを踏んで転倒し、足を捻挫したこともありました。
あの時の痛みと情けなさは、今でも忘れられません。


「こんな生活はもう嫌だ!」と一念発起し、収納アドバイザーやインテリアのプロの知恵を借りながら、試行錯誤してたどり着いたのが、今回ご紹介するノウハウです。

 

この記事では、壁に穴を一つも開けずに設置できる強力な収納アイデアから、まるでショップのように見せるディスプレイ術、生活感を完全に消す目隠しテクニック、そして命を守るための地震対策まで、あなたの玄関を劇的に変える方法を余すところなく解説します。


単なる収納テクニックだけでなく、靴への愛情を持ちながら快適に暮らすためのマインドセットについてもお話しします。

さあ、靴の山に埋もれた生活とは、今日でお別れです。


一緒に、深呼吸したくなるような気持ちの良い玄関を取り戻しましょう。

 

この記事のポイント

  • 狭い玄関は床を埋めずに「空中」と「壁面」をフル活用して収納量を垂直方向に確保する
  • 賃貸でも安心な「突っ張り式」のハイタイプ専用ラックが、壁を傷つけない最強の解決策
  • 通路を塞がず圧迫感も出ない、奥行き25cm以下の薄型ラックやフラップ式収納の選び方
  • 重い靴が多い場合、100均の突っ張り棒単体では落下の危険があるため耐荷重の確認が必須
  • 入りきらない季節外の靴は、カビ対策をした上で専用ボックスに入れて部屋のクローゼットへ移動
  • 背の高い家具を置く際は、転倒防止のアジャスターや固定器具を正しく使い避難経路を守る

 

備え付けなしの玄関攻略!まずは「一軍・二軍」の選別から

狭い玄関に、お持ちのすべての靴を置こうとするのは、残念ながら物理的に不可能です。


「収納術 玄関 靴 多い 備え付けなし」で検索してたどり着いた皆さんは、きっと靴へのこだわりが強く、素敵な靴をたくさんお持ちなのだと思います。


その気持ち、痛いほどよく分かります。どの靴も、あなたを素敵な場所へ連れて行ってくれる大切な相棒ですからね。

しかし、快適な生活空間を作るためには、まずは物理的な量をコントロールし、玄関という限られたスペースを「最適化」するための準備が必要です。


これは「捨てる」ことではなく、「適切な場所に配置する」というポジティブな作業です。

 

玄関に置くのは「週1回以上履く靴」だけにする

まずは、玄関という場所の定義をアップデートしましょう。


多くの人は、玄関を「持っているすべての靴の倉庫」だと思っています。
しかし、限られたスペースしかない賃貸物件において、その考え方は捨てなければなりません。

 

玄関は、「今、頻繁に使う靴の待機場所(コックピット)」であるべきです。


イメージとしては、パソコンのデスクトップ画面や、キッチンの作業台のようなものです。
たまにしか使わないファイルや、年に数回しか使わない重箱を、一番使いやすい場所に置きっぱなしにはしませんよね?


それと同じで、靴も使用頻度に応じて「一軍」と「二軍」に分け、一軍だけを玄関という特等席に招待するのです。

 

私の場合、以前は「いつか履くかも」「コーディネートによっては必要になるかも」という不安から、30足近くを玄関に出しっぱなしにしていました。


しかし、実際に1ヶ月間、自分が履いた靴を記録してみたところ、驚くべき事実が判明しました。


なんと、頻繁に履いていたのは、歩きやすいスニーカー2足、仕事用のパンプス1足、近所のコンビニ用サンダル1足の、合計4足だけだったのです。
残りの26足は、ただ埃をかぶり、玄関を狭くしていただけでした。

 

この経験から、私は以下の基準で靴を分類することを強くおすすめしています。

 

【ステップ1:すべての靴を一箇所に集める】
まずは、家中の靴を一度すべて出し、リビングなどの広い場所に並べてみてください。
「えっ、私こんなに持ってたの?」と驚くことが、整理の第一歩です。

【ステップ2:3つのカテゴリーに分ける】

  1. 一軍(玄関に残す):

    • 週に1回以上履く靴。

    • 毎日の通勤・通学用の靴。

    • 保育園の送り迎えやゴミ出し用のサンダル。

    • 今の季節にメインで履く靴(夏ならサンダル、冬ならブーツ)。

    • ※目安としては、一人暮らしなら3〜4足、4人家族なら12〜16足程度まで絞り込むのが理想です。

  2. 二軍(部屋へ移動):

    • 月1回〜数ヶ月に1回履く程度のおしゃれ靴。

    • 冠婚葬祭用の黒パンプスや革靴。

    • 季節外れの靴(夏場のロングブーツ、冬場のビーチサンダル)。

    • 特定の趣味用の靴(登山靴、ゴルフシューズ、スノーボードブーツなど)。

  3. 戦力外(感謝して手放す):

    • 1年以上一度も履いていない靴。

    • 履くと足が痛くなる、靴擦れする靴。

    • 踵がすり減っている、合皮がボロボロ剥がれている靴。

    • デザインが古く、今の服に合わないと感じる靴。

    • サイズが合わなくなった子供靴。

特に「戦力外」の靴に関しては、「高かったから……」という理由で捨てられないことがよくあります。


ですが、履かない靴を置いておくスペースにも、毎月家賃(保管コスト)がかかっていると考えてみてください。
痛い靴やボロボロの靴を履いていると、不思議と気持ちも沈んでしまうものです。


「今までありがとう」と感謝して手放すことで、新しい運気が入ってくるスペースを空けましょう。

 

入りきらない靴の避難先:部屋での保管アイデア

玄関からあふれた「二軍」の靴たちは、部屋の中に新たな保管場所を作ってあげましょう。


ここで抵抗感を持つ方が多いのが、「部屋の中に外で履く靴を持ち込むなんて不潔ではないか?」という点です。


日本人の感覚として、これは当然の懸念です。

 

しかし、きちんと手入れをして箱に収めれば、靴はただの「革製品」や「衣類」と同じです。
泥だらけのまま持ち込むのではなく、底を拭き、ブラッシングをしてから収納することで、清潔に保管することができます。


むしろ、湿気が多く温度変化の激しい玄関に放置するよりも、空調の効いた室内で保管するほうが、大切な靴を長持ちさせることにもつながるのです。

 

ここでは、部屋のインテリアを損なわず、衛生的に保管するための具体的なアイデアをご紹介します。

 

1. バンカーズボックスで「見せる収納」にする


おしゃれなオフィスなどで見かける、段ボール製の「バンカーズボックス(Fellowes社などが有名)」は、靴の収納に最適です。
白やクラフト色のシンプルなデザインで、クローゼットの上棚や部屋の隅に積み上げても、全く違和感がありません。


丈夫で通気性もあり、何よりサイズが統一されているので、見た目が非常にスッキリします。
箱の側面に中身の写真やラベル(例:「NIKE AirMax 白」など)を貼っておけば、いちいち箱を開けなくても中身がわかります。

 

2. 透明窓付きの不織布ケースを活用する


100円ショップやホームセンターで売られている、不織布製のシューズケースも優秀です。


不織布は通気性が抜群なので、カビの心配が軽減されます。
ポイントは「透明窓」が付いているタイプを選ぶこと。


ベッドの下やクローゼットの隙間に押し込んでも、中身が一目瞭然なので、「あの靴どこいったっけ?」と部屋中をひっくり返すストレスから解放されます。

 

3. クローゼット用吊り下げホルダーを使う


クローゼットのハンガーパイプに余裕があるなら、マジックテープで吊り下げるタイプの「吊り下げ収納ホルダー」を使うのも手です。


Tシャツやタオルを入れるためのものですが、実はスニーカーやパンプスの収納にぴったりサイズなんです。


服を選ぶ感覚で、その日のコーディネートに合わせて靴を選べるようになり、おしゃれがもっと楽しくなりますよ。

 

 

【重要:保管前のメンテナンス】


部屋にしまう際は、以下の手順を必ず踏んでください。これをサボると、久しぶりに箱を開けたときにカビだらけ……という悲劇が起きます。

  1. 汚れを落とす: ブラシで埃を払い、ソール(靴底)の泥汚れをウエットティッシュや雑巾できれいに拭き取る。

  2. 乾燥させる: 履いた直後の靴は汗を含んでいます。必ず1日〜2日ほど陰干しをして、湿気を完全に飛ばす。

  3. 除湿剤を入れる: 収納ボックスの中に、シリカゲルなどの靴用除湿剤と、防虫剤を一緒に入れる。

こうして大切に保管することは、靴への愛情表現でもあります。
次に履くときも、最高のコンディションであなたを迎えてくれるはずです。

 

【メイン収納】賃貸の壁を傷つけず「大容量」を作るテクニック

選別が終わり、手元に残った「一軍」の靴たち。
これらを、狭い玄関にいかに効率よく収めるか。ここからが本番です。


床に置くと掃除ができず、足の踏み場もなくなります。


空間を縦に使い、大量の靴を収める具体的なテクニックを解説します。

 

最強の選択肢は「天井突っ張り式」のシューズラック

備え付けの靴箱がない賃貸物件において、私が数々の失敗を経てたどり着いた結論。


それは、「天井突っ張り式のシューズラックこそが最強である」ということです。

一般的な家具店で売られている腰高の靴箱や、積み重ねるタイプのラックも悪くはありません。


しかし、それらはどうしても「上の空間」を無駄にしてしまいます。
狭い玄関で収納量を最大化するには、床から天井までの2メートル以上の高さをフル活用するしかありません。

 

【なぜ突っ張り式が最強なのか?】

  1. 圧倒的な収納量: 天井ギリギリまで棚を作れるため、幅60cm程度のラックでも、高さがあれば10段〜15段の棚を設置できます。これにより、20〜30足の靴を一箇所に集約できます。

  2. 省スペース設計: 多くの突っ張りラックは、壁に沿って2本のポールを立てる構造なので、奥行きが最小限で済みます。圧迫感が少なく、廊下が狭くても設置可能です。

  3. 壁を傷つけない: 天井と床で突っ張って固定するため、釘やネジで壁に穴を開ける必要がありません。退去時の原状回復トラブルを心配せずに済みます。

【購入時のチェックポイント】


失敗しないために、購入前に必ず以下の点を確認してください。

  • 設置場所の天井強度: 吊り天井など、天井がベコベコして弱い場所だと突っ張れません。梁(はり)の下など、硬い部分を選びましょう。

  • アジャスターの形状: 天井側の固定パーツが「面」で支えるタイプを選んでください。点(棒の先端だけ)で支えるタイプは安定感が低く、天井クロスを傷つける可能性があります。

  • 棚板の素材: プラスチック製の棚板は、汚れたら丸洗いできるので衛生的です。一方、木製の棚板はインテリア性が高いですが、濡れた靴を置くとカビの原因になるため、トレーなどを併用する必要があります。

 

DIY初心者でも簡単!「ラブリコ・ディアウォール」で棚を自作

 

「市販のラックだと、微妙に幅が合わない……」
「どうしてもシルバーのポールが部屋の雰囲気に合わない……」


そんな悩みを持つインテリアこだわり派の方には、DIYパーツの「ラブリコ(LABRICO)」や「ディアウォール(DIAWALL)」を使った自作棚を強くおすすめします。

 

これらは、ホームセンターで数百円で売っている「2×4(ツーバイフォー)材」という規格木材の両端にはめ込み、突っ張り棒のように柱として立てられる画期的なアイテムです。


私自身、DIYは全くの未経験でしたが、ラブリコを使って玄関に棚を作ったときは、そのあまりの簡単さと仕上がりの美しさに感動して震えました。

 

【自作棚の作り方ステップ】

  1. 採寸: 棚を作りたい場所の「天井から床までの高さ」を正確に測ります。メジャーを垂直に伸ばし、数カ所で測って一番低い数値を採用するのがコツです。

  2. 木材購入: ホームセンターへ行き、2×4材を購入します。多くのホームセンターには「木材カットサービス」があるので、「天井の高さマイナス95mm(ラブリコの場合)」など、説明書指定の長さにカットしてもらいます。これならノコギリすら不要です!持ち帰りが大変な場合は、軽トラックの貸し出しや配送サービスを利用しましょう。ネット通販でカット済みの木材を注文するのも便利です。

  3. 組み立て: 買ってきた木材の両端にパーツをはめ、壁際に立ててアジャスターを回して突っ張ります。これで柱の完成。あとは、柱の間に好きな高さで棚板を取り付けるだけです。

【DIYのメリット】

  • シンデレラフィット: 玄関の窪みや、数センチの隙間にピッタリ合わせた棚が作れます。

  • カスタマイズ性: 好きな色のペンキやワックス(ブライワックスなどがおすすめ)で塗装すれば、カフェ風やヴィンテージ風など、理想のインテリアが実現します。

  • 拡張性: サイドにフックをつけて傘を掛けたり、有孔ボードを取り付けて鍵置き場を作ったりと、アイデア次第で機能を追加し放題です。

既製品を買うのと変わらない、あるいはそれ以下の予算で、世界に一つだけの頑丈なシューズラックが手に入ります。


自分で作った棚には愛着が湧き、靴を整頓しようというモチベーションも維持しやすくなりますよ。

 

通路を塞がない「奥行き20cm以下」のスリムラック活用

 

玄関が廊下と一体化しているようなワンルームや、極端に狭い間取りの場合、一般的な奥行き30cm前後の靴箱を置くと、通路がカニ歩きでしか通れなくなってしまいます。


これでは本末転倒ですよね。

そんな時は、「奥行き20cm以下」のスリムラックを探してみてください。


「そんな薄い棚に靴が入るの?」と思われるかもしれませんが、ここで活躍するのが「フラップ式」と呼ばれる構造です。

 

フラップ式とは、扉を手前にパタンと扇形に開け、そのポケットの中に靴を「縦(斜め)」に差し込んで収納するタイプです。


靴を水平ではなく斜めに立てて収納するため、驚くほど薄い設計が可能になっています。
IKEAなどの北欧家具でもよく見かけるスタイルですね。

 

このタイプのメリットは、壁に張り付くように設置できるため、圧迫感が皆無であること。
人が一人通るのがやっとの狭い廊下でも、スムーズな動線を確保できます。


また、扉を閉めれば中身が完全に見えなくなるため、生活感を消したい方にも最適です。


上部はフラットな台になっていることが多いので、そこにお気に入りの雑貨を飾ったり、フレグランスを置いたりと、ディスプレイスペースとしても楽しめます。

 

ブーツも長靴もOK!高さのある靴とデッドスペースの攻略

 

ニーカーやパンプスは収納できても、冬場のロングブーツや梅雨時のレインブーツはどうすればいいの?


一般的なラックに入らない靴や、見落としがちな隙間の活用法を深掘りします。

 

棚板可動式を選んでロングブーツを収納する

まず大前提として、ラックを選ぶ際は必ず「棚板が可動式(位置を自由に変えられる)」ものを選んでください。


固定式の棚だと、背の高い靴が入らず、結局床に直置きすることになってしまいます。

 

【吊るす収納のススメ】


それでもスペースが足りない場合、あるいは型崩れを防ぎたい場合におすすめなのが「ブーツハンガー」を使った吊るす収納です。


ラックの最下段の棚板を外し、そこに突っ張り棒を一本渡します。


そして、100円ショップや通販で売っているブーツ用のクリップハンガーを使って、ブーツを吊るしてしまうのです。

 

この方法には、収納場所以外にも大きなメリットがあります。

  • 型崩れ防止: ブーツの筒部分が折れ曲がらず、きれいな形をキープできます。

  • 通気性アップ: 床から浮いているので、ブーツの中に湿気が溜まりにくく、カビ対策になります。

  • 掃除が楽: 床に直置きしていないので、掃除機やワイパーをかける際にいちいちブーツをどかす必要がありません。

私はこの方法を取り入れてから、冬場の玄関掃除のストレスが激減しました。


「浮かせる」ことの快適さを知ると、もう床置きには戻れません。

 

意外な盲点!「ドア上」と「扉裏」の空中活用

 

「床も壁ももういっぱい。もう置く場所なんてどこにもない!」


そう嘆く前に、もう一度だけ玄関を見渡してみてください。
まだ使っていない「特等席」が残っているはずです。

 

1. 玄関ドアの上(鴨居の上)


ドアの上から天井までの間に、数十センチの壁がありませんか?
ここはまさに、誰も使っていないデッドスペースです。


ここに強力な極太突っ張り棚(耐荷重のしっかりしたもの)を設置すれば、普段履かない靴や、靴のお手入れグッズ、あるいはトイレットペーパーのストックなどを収納する「空中倉庫」が誕生します。
高い位置なので、白いボックスなどに入れて収納すれば、視覚的にも邪魔になりません。

 

2. 下駄箱の扉裏・玄関ドア


扉の「裏側」も立派な収納スペースです。


粘着フックや、ドアに引っ掛けるタイプの収納ラックを使えば、ここが小物入れに変身します。

  • スリッパラック: ドア裏にスリッパを縦に収納。

  • 小物収納: 鍵、印鑑、折りたたみ傘、靴べらなどを掛ける。

特に玄関ドア自体が鉄製の場合、マグネットがくっつきますよね。


強力なマグネットタイプのバスケットやバーを取り付ければ、サンダルを引っ掛けて収納したり、忘れ物防止のメモを貼ったりと、活用の幅が無限に広がります。


「Tower(山崎実業)」などのシリーズには、マグネットでつくおしゃれな玄関収納グッズがたくさんあるので、ぜひチェックしてみてください。

 

生活感ゼロへ!「ごちゃごちゃ」を隠して掃除も楽にする工夫

 

機能性だけでなく、見た目の美しさとメンテナンスのしやすさを両立させましょう。


靴が多い家特有の「雑多な感じ」や「生活感」を消し去るテクニックです。

 

「見せる」と「隠す」の境界線!ロールスクリーンとカーテン活用

オープンラックや突っ張り棚は、収納力抜群で出し入れもしやすい反面、靴が丸見えになるため、どうしても「お店のバックヤード」のような雑然とした雰囲気になりがちです。


色がバラバラ、形もバラバラの靴が数十足並んでいる光景は、視覚的なノイズとなり、無意識のうちにストレスを感じさせます。

 

そこで活躍するのが、ロールスクリーンです。


ラックの天井部分や一番上の棚板にロールスクリーンを取り付ければ、来客時や就寝前など、スッキリさせたい時だけサッと下ろして目隠しができます。
普段は開けっ放しにして通気性を良くしておき、必要な時だけ「壁」にしてしまうのです。

 

【選び方のコツ】

  • 色は壁紙に合わせる: 狭い玄関において、色の選択は非常に重要です。好きな色だからといって、濃い茶色や黒、派手な柄物を選ぶのはNG。圧迫感が出て、玄関がさらに狭く感じてしまいます。壁紙の色に近い「白」や「オフホワイト」、「アイボリー」を選び、壁と同化させて存在感を消すのが正解です。

  • 遮光性はいらない: 玄関で寝るわけではないので、高価な遮光タイプは不要です。むしろ、光をうっすら通す非遮光タイプの方が、軽やかな印象になります。

  • 取り付け方法: 賃貸でネジ穴を開けられない場合は、「突っ張り式」のロールスクリーンを選ぶか、ラック自体にカーテンレールを取り付ける工夫をしましょう。

もっと手軽に済ませたい場合は、お気に入りのファブリック(布)をクリップで留めてカーテンにするだけでも、印象はガラリと変わります。


北欧柄やリネン素材など、季節に合わせて布を変えるのも楽しいですね。

 

掃除ストレス解消!「浮かせる収納」でたたきを空ける

玄関の床(たたき)に物が置いてあると、砂埃や髪の毛が溜まりやすく、掃除のハードルが上がってしまいます。


「掃除しなきゃ」と思いつつ、靴や傘立てを一つ一つ持ち上げるのが面倒で、つい見て見ぬふりをしてしまった経験、ありませんか?

 

このストレスを根底から解消するには、すべての物を「浮かせる」ことです。

  1. ラックを浮かせる: DIYで棚を作る際は、一番下の棚板を床から20cm〜30cm高い位置に設定します。あるいは、市販のラックの脚にキャスターを取り付けます。

  2. 傘立てを浮かせる: 床置きの傘立てをやめ、ドアにマグネットでくっつくタイプや、ラックの側面に引っ掛けるタイプに変更します。

  3. スリッパを浮かせる: 前述の通り、壁掛け収納にします。

床に何も置いていない状態を作れば、掃除機やフローリングワイパーをそのままスッと差し込んで掃除ができます。


これなら、出かける前の10秒でサッと掃除ができ、常にピカピカの玄関をキープできます。


「床に何もない状態」を作ることは、風水的にも良い運気を呼び込むと言われていますし、何より帰宅した時に視界に入る床面積が広いと、部屋全体が広く感じられる効果があります。

 

【予算と安全】100均活用の限界と地震対策

 

収納作りはお金がかかるもの。


できるだけ安く済ませたい気持ちは痛いほど分かりますが、安全性・耐久性のバランスを間違えると、大事故につながる恐れがあります。


ここはプロとして、厳しくお伝えしなければならない部分です。

 

100均グッズだけで大量収納は危険?プロの視点で解説

SNSや動画サイトなどで、「100均の突っ張り棒だけでシューズラックを作る!」という裏技的なアイデアがバズっているのをよく見かけます。


数本の突っ張り棒を横に渡し、その上に靴を乗せるというものです。


確かに、数百円で棚ができるのは魅力的ですが、靴が多い方、特に革靴やブーツをお持ちの方には、メイン収納として100均突っ張り棒を使うことは絶対におすすめしません

 

その理由は、圧倒的な「耐荷重不足」です。


100均の突っ張り棒の耐荷重は、せいぜい1kg〜3kg程度。
対して、男性用の革靴やエンジニアブーツは、1足で1kgを超えることも珍しくありません。
数足並べただけで、耐荷重は簡単にオーバーしてしまいます。

 

夜中に突然「ガシャーン!!」という轟音と共に棚が崩れ落ち、大切な靴が傷だらけになったり、床のフローリングが凹んでしまったり……。


そんな悲劇に見舞われた方を、私は何人も見てきました。


修繕費や靴の修理代を考えれば、最初からしっかりしたラックを買う方が結果的に安上がりです。

 

100均グッズは、あくまで「棚の中の仕切り」「小物を吊るすフック」「軽いサンダル用の簡易棚」といった、補助的な役割で使うのが賢い方法です。


荷重がかかるメインの支柱や棚板には、ホームセンター等で売られている強度の高い専用品を使ってください。
安全はお金で買うべきです。

 

避難経路を塞がないために!背の高い収納の地震対策

 

最後に、最も重要なお話をします。それは「命を守る」ための対策です。


狭い玄関に背の高い収納家具を置くということは、地震でそれが倒れた際、玄関ドアを塞いでしまい、家の中に閉じ込められる危険性があるということです。

 

日本に住んでいる以上、いつ大地震が来るか分かりません。
玄関は、火災や地震が起きた際の、唯一かつ最大の避難経路です。


おしゃれな収納を作ることに夢中になって、家族の命を危険に晒しては本末転倒です。

 

以下の対策は、オプションではなく「必須事項」として実施してください。

  1. 天井突っ張り式の定期点検:
    突っ張り式のラックは、設置して終わりではありません。季節による温度変化や、日々の振動で、ネジやバネが少しずつ緩んでくることがあります。
    3ヶ月に1回、あるいは季節の変わり目に、必ず突っ張り具合をチェックし、緩んでいれば締め直してください。

  2. 転倒防止グッズの併用:
    突っ張り機能だけに頼らず、二重三重の対策をしましょう。

    • 耐震ジェルマット: ラックの脚の下に敷くことで、振動を吸収し、ズレを防ぎます。100均でも売っていますが、ホームセンターで売っている厚手で粘着力の強いものが安心です。

    • 家具転倒防止ベルト: 壁に穴を開けられない場合でも、ラックと壁を粘着シートタイプのベルトで固定できる商品があります。

  3. 重心のコントロール(重い靴は下へ):
    収納の基本ですが、**「重いものは下、軽いものは上」**を徹底してください。
    ずっしりと重いブーツ、革靴、工具箱などは一番下の段へ。
    軽いスニーカー、サンダル、スリッパなどは上の段へ。
    重心を低くすることで、揺れた際の安定感が格段に増します。また、万が一落下しても、軽い靴なら怪我のリスクを減らせます。

  4. 避難シミュレーション:
    「もし今、この棚が倒れてきたら、ドアは開くか?」を想像してみてください。
    どうしても倒れるとドアを塞いでしまう配置になる場合は、多少収納量が減ってでも、背の低い家具に変更する勇気も必要です。

 

靴が多い玄関に下駄箱の備え付けなしの収納術まとめ

 

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


備え付けの靴箱がない狭い玄関でも、諦める必要はありません。
「床」ではなく「高さ」を利用し、正しいアイテムと正しい手順で収納を作れば、賃貸でも壁を傷つけずに、まるで魔法のように大容量のスペースを生み出せます。

 

玄関が変われば、家を出るときの気分が変わり、帰ってきたときの安らぎが変わります。


それは間違いなく、あなたの人生の質を向上させてくれるはずです。

 

最後に、今回の記事の要点をまとめます。

 

まとめ

  • 玄関は「すべての靴の倉庫」ではなく「今週履く靴の待機場所」と定義し直す
  • 備え付けなしの賃貸玄関には、空間を縦に使える「天井突っ張り式」のラックが最適解
  • DIY派なら「ラブリコ」などの2×4材パーツを使えば、安価でジャストサイズの棚が作れる
  • 狭い廊下には奥行きのない「フラップ式」収納を活用し、動線を確保する
  • 見せる収納にはロールスクリーンやカーテンを併用して、生活感をコントロールする
  • 掃除を楽にするために、ラックも傘立てもすべて「浮かせる収納」にする
  • 100均グッズは補助的に使い、メイン収納には強度のある製品を選んで事故を防ぐ
  • 地震時の避難経路確保のため、転倒防止対策と重心のコントロールを徹底する

まずは今週末、散乱した靴を一箇所に集め、「一軍」を選ぶところから始めてみませんか?


あなたの玄関が、あなたと家族を温かく送り出し、優しく迎え入れてくれる、素敵な空間に生まれ変わることを心から応援しています。

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