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顔でかい悩みに!大きめサイズのおすすめシートマスク5選と選び方

一日の終わり、メイクを落として、湯船にゆっくり浸かって。
「今日は頑張ったから、ちょっといいパックを使おうかな」
そう思って、楽しみにしていた個包装のシートマスクを開封する瞬間。そこには、至福の時間が待っているはずでした。

けれど、鏡の前に立った瞬間、その期待はシュルシュルと萎んでいきます。

「……あれ? 嘘でしょ?」

冷たいシートを顔に乗せたものの、生え際まで指2本分も足りないおでこ。
頬のお肉がはみ出してしまい、ただの白い布切れが顔の中央に乗っているだけのような滑稽な姿。
顎の下まで覆いたくてグイッと引っ張ったら、鼻の下がビリッ!と裂けてしまった時の、あの何とも言えない虚しさ。

「私の顔、もしかして規格外に大きいのかな……」

鏡の中の自分を見て、スキンケアを楽しむどころか、自分の容姿に対するコンプレックスを突きつけられたような気持ちになり、急に惨めになってしまう。
そんな経験、あなたにもありませんか?

私自身、実は長年この「顔デカ・マスク入らない問題」に人知れず悩んできました。
友人との旅行でお揃いのパックをした時、友人は顔の縁まで余っているのに、私はパツパツ。
「これ、サイズ小さくない?」と笑って誤魔化しましたが、心の中では(私だけ顔の面積が倍あるんじゃないか)と泣きたくなったものです。

でも、声を大にして言わせてください。
あなたは悪くありません。あなたの顔が大きすぎるわけでもないのです。
ただ単に、そのシートマスクの「設計」が、あなたのお顔の個性と噛み合っていなかっただけなのです。

洋服にS、M、Lサイズがあるように、本来なら顔にもサイズがあるべきです。
しかし、なぜかシートマスクは「フリーサイズ」という名の元に、かなりシビアなサイズ設定で売られています。

この記事では、そんな「マスク難民」だった私が、数々の失敗と研究の末にたどり着いた、「本当に顔全体を包み込んでくれる神マスク」たちをご紹介します。
また、ただ商品を紹介するだけでなく、「なぜ入らないのか」という根本原因の解明から、手持ちの小さいマスクを「シンデレラフィット」させる裏技まで、余すことなく書き記しました。

もう、鏡の前でがっかりする必要はありません。
今日からあなたのスキンケアタイムは、不安やコンプレックスを感じる時間ではなく、自分自身をたっぷりの潤いで満たしてあげる、最高に幸せな時間へと変わります。

 

この記事のポイント

  • 市販の「フリーサイズ」は平均的な小顔サイズで作られていることが多い
  • 縦に足りない面長タイプと横幅が足りないベース型で選ぶべき形状が異なる
  • 無理に伸ばさなくてもフィットするのは「3D立体型」か「高伸縮ストレッチ素材」
  • 女性がメンズ用を使う場合はメントールやアルコール成分に注意が必要
  • 顎下や生え際までしっかり届く具体的なおすすめ商品を紹介
  • サイズが合わないパックでも切り込みや重ね技でフルカバー可能

 

なぜ市販のシートマスクは「小さい」と感じるのか?失敗しない選び方の基準

「フリーサイズ」とタグがついている帽子を被ろうとしたら、頭が締め付けられて頭痛がした経験はありませんか?
シートマスクの世界でも、これと全く同じ、あるいはそれ以上に理不尽なことが起きています。

まずは敵を知ること。なぜ多くのシートマスクがあんなにも小さく感じてしまうのか、その業界の裏事情と、私たちの顔の構造について深く掘り下げてみましょう。
これを知るだけで、「私が悪いんだ」という自責の念から解放されるはずです。

 

「フリーサイズ」の罠と日本人の平均顔サイズとのギャップ

ドラッグストアにずらりと並ぶ、キラキラしたパッケージのシートマスクたち。
パッケージのモデルさんは、顔全体はおろか、顎の下までたっぷりとシートに包まれて、気持ちよさそうな表情を浮かべていますよね。
あれを見て私たちは、「私もこうなれる」と無意識に信じてレジへ向かいます。

しかし、ここに大きな落とし穴があります。

メーカー側の商品開発において、シートのサイズ決定は非常にシビアな問題です。
もしシートを大きくしすぎると、どうなると思いますか?
小顔の方が使った時に、髪の毛にベタベタと液がついたり、余った部分が重みで剥がれ落ちてきたりして、「使いにくい」というクレームになってしまうのです。

そのため、多くのメーカーは「大は小を兼ねる」ではなく、**「小顔の人に合わせて、大きい人は伸ばして使ってもらう」**というスタンスを取らざるを得ません。
つまり、市販の「フリーサイズ」の実態は、「S〜Mサイズ」なのです。
Lサイズ以上の私たちからすれば、最初から不利な戦いを強いられているようなもの。

さらに、日本人の顔の平均サイズについてのデータも、意外と「理想値」に引っ張られがちです。
骨格的に、日本人は欧米人に比べて頭のハチが張っていたり、エラがしっかりしていたり、平面的な顔立ちだったりするため、物理的な表面積は広くなる傾向にあります。
それなのに、マスクの型紙は「立体的な小顔」をベースに作られていることが多い。
このギャップこそが、「なんとなく小さい」「端まで届かない」という隠れた不満を生んでいる正体です。

だから、マスクが顔に入りきらなくても、それはあなたが規格外なのではなく、マスク側が「安全策」を取って小さく作っているだけなのです。
そう思うと、少し気が楽になりませんか?

 

あなたはどっち?「縦不足(おでこ・顎)」か「横不足(エラ・頬)」か

「顔が大きい」という悩みは、実はとても解像度の低い言葉です。
一口に「大きい」と言っても、骨格や肉付きによって、その悩みは千差万別。
ここを分析せずに闇雲に「大容量」と書かれたマスクを買っても、「あれ? 横は余るのに縦が足りない!」といった新たな悲劇を生むことになります。

自分の顔のタイプを正しく知ることが、運命の一枚に出会うための最短ルートです。
大きく分けて2つのパターンがありますので、ご自身がどちらに近いか、鏡を見ながらチェックしてみてください。

 

1. 面長・おでこ広めタイプ(縦不足さん)
「おでこの生え際まで指3本分くらい空いてしまう」
「鼻の下を合わせると、顎先が出てしまう」
「逆に顎を合わせると、今度は目が隠れてしまう」

このタイプの方は、顔の「縦の長さ」に対してシートの設計が追いついていません。
知的で大人っぽい印象の方に多いですが、マスク選びでは苦労しがちです。
このタイプの方に必要なのは、単純な面積ではなく「縦長設計」です。
特に、おでこ部分(上部)の面積が広く取られているか、あるいは顎下の折り返し部分が長い「ロングタイプ」を選ぶ必要があります。

 

2. エラ張り・丸顔・ベース型タイプ(横不足さん)
「こめかみや揉み上げ部分がガラ空きになる」
「頬肉がはみ出してしまって、フェイスラインのケアができない」
「マスクをつけると、顔のお肉がむぎゅっと中心に寄せられて苦しい」

このタイプの方は、顔の「横幅」や「余白」に対してシートが足りていません。
愛嬌があり若々しい印象の方に多いですが、物理的な表面積が広いため、平面的なマスクだとどうしても端が届かないのです。
このタイプの方に必要なのは、横幅がワイドな設計か、あるいは「横によく伸びるストレッチ素材」です。

私自身は少し面長気味で、かつ加齢とともに顔が間延びしてきたタイプなので、典型的な「縦不足さん」です。
以前は横幅ばかり気にしていましたが、「縦長」を意識して選ぶようになってからは、おでこの乾燥ジワが劇的に改善しました。

 

解決策は「3D立体型」か「高伸縮ストレッチ」の2択

自分のタイプが分かったところで、では具体的にどんな基準で商品を選べば良いのでしょうか。
パッケージの「うるおい」や「美白」といった言葉に惹かれる気持ちは分かりますが、まずは「形状」と「素材」を見なければなりません。
サイズ問題を解決するための正解ルートは、大きく分けて2つあります。

 

1. 3D立体型マスク(構造で解決する)
これは、洋服で言うところの「立体裁断」のオートクチュールです。
一般的なシートマスクは1枚の紙から作られていますが、3Dタイプは鼻や顎の部分がつなぎ合わされており、最初から顔の凹凸に合わせて立体的に作られています。
鼻が高くてマスクが浮いてしまう方や、顎の下までしっかりと包み込んでリフトアップしたい縦不足さんには、このタイプが最強の解決策になります。
物理的に表面積が大きく、顔のカーブに沿うので、無理に引っ張らなくても自然にフィットします。

 

2. 高伸縮(ストレッチ)素材のマスク(素材で解決する)
こちらは、素材自体の「伸び」でカバーするアプローチです。
スポーツウェアのように、ギュンと伸びる厚手の素材が使われています。
これを、フェイスラインを持ってグイッとこめかみに向かって引き上げるようにして貼ります。
多少サイズが小さくても、自分の顔の大きさに合わせて引き伸ばすことができるため、横幅が足りない横不足さんに特におすすめです。
「物理的に届かせる」だけでなく、たるみを引き上げるリフトアップ効果も期待できるので一石二鳥です。

 

このどちらかのタイプを選べば、「足りない部分を手で押さえる」というあの惨めな時間から解放され、両手を離してリラックスできるようになります。

 

【実名公開】顔全体が確実に収まる!大きめサイズのおすすめシートマスク5選

お待たせしました。ここからは、いよいよ具体的な商品の紹介です。
「顔が大きい」と悩み続け、数々のシートマスクを試しては失望してきた私が、実際に使ってみて「これは……届く!!」と感動した、実力派の大きめシートマスクを5つ厳選しました。

サイズ感だけでなく、シートの質感や香り、使用後の肌の仕上がりまで詳しくレポートします。
ドラッグストアで手軽に買えるものから、特別な日のご褒美ケアまで。あなたのライフスタイルに合うものが必ず見つかるはずです。

 

【3D立体型】小鼻から顎下まで完全包囲「肌美精 超浸透3Dマスク」

もしあなたが、「とにかく全顔を、一ミリの隙間もなく覆い尽くしたい」と切実に願っているなら、迷わず手に取ってほしいのがクラシエの「肌美精 超浸透3Dマスク」です。
このマスクは、私の中では「キング・オブ・顔デカ救済マスク」として殿堂入りしています。

ここが凄い!感動ポイント
最大の特徴は、顔の中心に縦に入った「縫い目」のようなラインです。
ここで左右のシートがつなぎ合わされているため、鼻の部分がポコッと立体的になっています。
普通のマスクだと浮いてしまいがちな小鼻の脇も、ピタッと吸い付くように密着します。

そして何より素晴らしいのが、その「長さ」です。
おでこ部分は生え際ギリギリまでしっかり届き、下側は顎を通り越して、なんと首の上部まで回り込んで包み込んでくれます。
「顔の長さが足りなくて顎が出る」という事態を完全に防ぐどころか、首元のケアまで一緒にできてしまうのです。

使用感とテクスチャー
袋を開けると、とろみのある濃厚なゼリー状の美容液がたっぷりと(なんと30mlも!)入っています。
シートを取り出した後、袋に残った美容液を絞り出して、さらにマスクの上から追い美容液をするのが私のおすすめ。
15分〜20分置いても全く乾く気配がなく、剥がした後の肌は、水分をこれでもかと飲み込んだようにプルプルになります。

「エイジングケア」「美白」「保湿」と数種類ありますが、どれもサイズ形状は同じなので、肌悩みに合わせて選べます。
ドラッグストアで数百円で買えるのに、この満足感は他では味わえません。

 

【高伸縮】引っ張っても破れない驚異の伸び「クオリティファースト ザ・ダーマ」

「毎日使いたいから大容量タイプがいいけれど、ペラペラの薄いシートはすぐに破れるし、乾くから嫌だ」
そんなジレンマを抱えている方には、クオリティファーストの「ザ・ダーマ」シリーズが最適解です。
黄色やピンク、緑のパッケージで、最近よく見かけるあの大容量パックです。

ここが凄い!感動ポイント
このマスクの真骨頂は、そのシートの「強さ」と「伸縮性」にあります。
手に取ると分かりますが、ずっしりとした厚みがあり、簡単には破れません。
装着する際、フェイスラインの端を持って、グッとこめかみに向かって引き上げてみてください。
驚くほど伸びて、顔の横幅の「余白」を埋め尽くしてくれます。

一般的な大容量マスクだと、伸ばそうとすると繊維がほどけて薄くなり、そこからすぐに乾いてしまいますが、これは厚手なので液含みも抜群。
3分という短時間でケアが完了する設計なので、忙しい朝や、疲れてすぐに寝たい夜にもぴったりです。

使用感とテクスチャー
レーザー美容発想で作られているため、肌への浸透力が凄まじいです。
特に人気の黄色いパッケージ(VC100)は、ビタミンC誘導体などの成分がたっぷりで、肌に乗せた瞬間に少しピリッとするような、効いている感覚(個人差はあります)があります。
剥がした後は肌がキュッと引き締まり、毛穴が目立たなくなるのを実感できるはず。
「顔がでかい上に毛穴も気になる」という方には、これ以上ない相棒になるでしょう。

 

【サロン仕様】元々の設計がワイドで安心「プリュ (PLuS) エッセンスマスク」

エステサロンに行くと、フェイスパックの最中、顔全体がきれいに覆われて心地よいですよね。
実は、業務用のマスクは、どんなお客様の顔の形にも対応できるように、元々サイズがかなり大きめに作られていることが多いのです。
その「サロン品質」を自宅で再現できるのが、「プリュ (PLuS) エッセンスマスク」です。

ここが凄い!感動ポイント
広げてみると一目瞭然ですが、全体的にひと回り大きなワイド設計になっています。
特筆すべきは横幅のゆとり。
目尻からこめかみにかけての部分もしっかりカバーできるので、笑いジワが気になる目元のケアもバッチリです。

また、パッケージがボックス型ではなく、チャック付きの袋タイプなのもポイント。
取り出す時に重なったシートを剥がす手間は少しありますが、その分、最後の1枚まで美容液にひたひたに浸かった状態で使えます。

使用感とテクスチャー
特殊な繊維を使った国産のシートは、肌触りが非常に柔らかく、カシミヤのような優しさがあります。
毎日使っても肌に負担がかからないよう、香料や着色料などの余計なものが入っていないのも嬉しい点です。
「とにかく優しく、大きく包まれたい」
そんな癒しを求める夜には、このプリュのマスクがおすすめです。
通販サイトのランキングで常に上位にいるのも納得の、圧倒的な安心感があります。

 

【韓国コスメ】実は大きめで高密着!「メディヒール」のアンプルマスク

「韓国のパックって、小顔の韓国アイドルや女優さん向けに作られていて、小さいんじゃないの?」
そんな先入観を持っている方も多いかもしれません。
私も以前はそう思って敬遠していました。しかし、世界中で爆発的に売れている「メディヒール」は、良い意味でその期待を裏切ってくれます。

ここが凄い!感動ポイント
メディヒールのアンプルマスクシリーズ(特に青色のN.M.Fなど)に使われているシートは、「ベンリーゼ」というキュプラ長繊維不織布です。
これがとにかく凄い。
乾いている時は普通の布のようですが、水分を含むとゲル状のように透明になり、トロトロに柔らかくなります。

この素材が、顔の凹凸に合わせて自在に形を変えてくれるのです。
多少サイズが足りなくても、伸ばせばスライムのように伸びて、肌に吸い付くように密着します。
「貼る」というより「同化する」という感覚に近く、顔の大きさ云々を感じさせないフィット感があります。
シートに刻印された「MEDIHEAL」のロゴが、肌に浮き出てくるのも正規品の証でテンションが上がります。

使用感とテクスチャー
たっぷりの美容液が含まれていますが、液垂れしにくい絶妙な粘度です。
剥がした後の肌は、「水光肌(ムルグァンピブ)」と呼ばれるような、内側から発光するようなツヤが出ます。
「韓国コスメはサイズが怖い」と食わず嫌いしていた方にこそ、一度この「吸い付くようなフィット感」を体験していただきたいです。

 

【デパコス級】多重層構造で乾かずフィット「コスメデコルテ」等の高級ライン

特別な日の前日や、自分へのご褒美には、やはりデパコスのマスクを使いたいですよね。
「でも、高いお金を出してサイズが合わなかったら、ショックが大きすぎる……」
そんな不安を払拭してくれるのが、「コスメデコルテ」などの高級ラインから出ているシートマスクです。

ここが凄い!感動ポイント
デパコスのマスクは、効果はもちろんのこと、シートの「形状」や「素材」の研究にも莫大なコストがかかっています。
例えばコスメデコルテのマスクなどは、日本人の骨格を徹底的に研究して作られているため、大きめサイズでもだらしなく垂れ下がることなく、フェイスラインを美しく引き上げるような設計になっています。
シート自体に伸縮性のある多重層構造が採用されており、顔の大きさに合わせて最適にフィットしてくれます。

使用感とテクスチャー
何より違うのは「香り」と「高揚感」です。
封を開けた瞬間に広がる上品なフローラルの香りは、一日の疲れを一瞬で消し去ってくれます。
肌に乗せると、高級なクリームに顔ごと浸かっているようなリッチな感触。
10分後、マスクを剥がした自分の顔を見ると、肌のトーンが明るくなり、顔全体がキュッと引き締まったように感じられます。

「顔が大きいから」といって、ラグジュアリーな体験を諦める必要はありません。
むしろ、顔が大きいからこそ、良い成分をたっぷりと肌に乗せられる面積が広いのです。そうポジティブに捉えて、たまには贅沢をしてみませんか?

 

女性が「メンズ用」のシートマスクを使うのはアリ?

ドラッグストアの男性用コーナーに行くと、黒や銀色のパッケージで「顔デカい俺でも余裕!」「超大判サイズ」といったキャッチコピーのついたシートマスクを見かけることがあります。
「サイズだけで言えば、これが一番確実なのでは?」
そう思って、こっそり手に取ったことがある方もいるかもしれません。

結論から言うと、「アリ」ですが、選び方には細心の注意が必要です。
物理的なサイズ問題は解決しますが、肌トラブルのリスクが潜んでいるからです。

 

サイズ感は完璧だが「刺激成分」には要注意

男性用のシートマスクは、当然ながら男性の骨格に合わせて作られています。
おでこは広く、顎もしっかりカバーでき、横幅も十分。
女性用では絶対に届かなかった生え際や顎下まで、余裕で包み込んでくれるでしょう。
その「全顔が覆われる安心感」は、一度味わうと病みつきになるかもしれません。

しかし、ここに落とし穴があります。
男性の肌は女性に比べて皮脂の分泌量が多く、皮膚も厚い傾向にあります。
そのため、男性用化粧品には以下のような成分が多く配合されていることがよくあります。

  • メントール(清涼成分): 使った後の爽快感を出すため。女性には刺激が強く、スースーしすぎて痛いことも。目に入ると涙が止まらなくなります。

  • エタノール(アルコール): 皮脂を取り除き、毛穴を引き締めるため。敏感肌や乾燥肌の女性が使うと、必要な水分まで奪われてしまい、逆に肌荒れの原因になります。

  • スクラブや酸: 角質ケアのため。毎日使うには刺激が強すぎます。

「サイズは最高だけど、顔が燃えるように熱くなった」「真っ赤にかぶれてしまった」という悲しい結果にならないよう、成分表示やパッケージの謳い文句は必ずチェックしましょう。
「激冷」「超クール」「皮脂ごっそり」といった言葉が書かれているものは、避けたほうが無難です。

 

女性でも使いやすい「低刺激・高保湿」なメンズ用マスク

「それでもやっぱり、あの余裕のあるサイズ感が魅力!」
「夫や彼氏と一緒にシェアして使いたい」
そんな方のために、女性でも比較的使いやすい、肌に優しいメンズ用マスクをご紹介します。

最近のメンズコスメ市場は進化していて、「ジェンダーレス」や「敏感肌男子」をターゲットにした優しい処方の商品も増えています。

おすすめのメンズブランド

  • BULK HOMME(バルクオム):THE FACE MASK」は、水分バランスを整えることに特化しており、美容液のようなリッチな使い心地。サイズも大きく、女性でも安心して使えます。

  • 毛穴撫子 男の子用シートマスク: おなじみの「毛穴撫子」のメンズ版。成分は女性用と似ていますが、シートのサイズが大きくなっています。少しサッパリしていますが、普段使いには十分です。

  • UNO(ウーノ): アルコールフリーではありませんが、保湿ラインのものは比較的刺激が少なめです。

選ぶ際は、「高保湿」「敏感肌用」「アルコールフリー」といった表記があるものを選びましょう。
上手に選べば、メンズ用マスクは「安くて、大きくて、丈夫」な、頼もしい味方になってくれます。

 

手持ちの「小さいパック」を全顔用として使い切る裏技テクニック

「大きめサイズを買えばいいのは分かった。でも、家にまだ使いかけの普通サイズのパックが大量にあるの……」
「お土産でもらった高級マスク、小さすぎて使えないけど捨てるのはもったいない!」

そんな場合も、諦めて捨てる必要はありません。
ちょっとした工夫と一手間を加えるだけで、小さいパックでも顔全体をカバーする「シンデレラフィット」に変身させることができます。
私が長年実践している、涙ぐましいけれど効果絶大な裏技を3つ伝授します。

 

5箇所の「切り込み(カット)」でフィット感を劇的に高める

これは美容室で美容師さんがやっているテクニックや、プロのメイクアップアーティストも実践している方法です。
シートマスクに自分でハサミを入れて「切り込み」を追加するだけで、平面的なシートが立体になり、フィット感は劇的に変わります。

用意するもの: 清潔なハサミ(眉毛用などの小さいものが切りやすいです)

特におすすめの「神カット」ポイント

  1. 目頭の部分(鼻の付け根): ここにチョンと切り込みを入れると、引っ張られて浮いてしまう目頭部分がピタッと密着します。

  2. 鼻の下(人中): 鼻と口の間の細い部分を切ります。これで左右に広げられるようになるので、鼻の下が突っ張るのを防げます。

  3. 顎の中心: 顎の真ん中に縦に切り込みを入れます。左右に分かれたシートを重ね合わせるように貼ると、顎のカーブに沿って密着します。

  4. 両頬のフェイスライン: 頬骨の下あたりに横から切り込みを入れます。下側のシートを上にグイッと持ち上げて重ねて貼ると、リフトアップ効果も期待できます。

装着した状態で鏡を見ながら切るのは危ないので、慣れるまでは清潔な手の上で切ってから顔に乗せるか、一度顔に乗せて位置を確認してから外して切るようにしてください。
この一手間で、小さいマスクも見違えるように使いやすくなります。

 

足りないおでこやエラは「コットンパック」で補完する

「おでこの上が2センチくらい足りない」
「エラの部分だけ肌が露出して、そこだけ乾燥してカピカピになる」

そんな時は、無理にマスクを伸ばそうとせず、その部分だけ「継ぎ足し工事」をしてしまいましょう。
いわゆる「コットンパック」とのハイブリッド技です。

やり方

  1. 普段使っている化粧水、またはシートマスクの袋に残っている余った美容液を、薄いコットン(または裂いたコットン)にたっぷりと染み込ませます。

  2. シートマスクを顔に乗せた後、マスクが届いていない「生え際」や「エラ部分」「鼻の頭」などに、そのコットンをペタリと貼り付けます。

見た目は少し継ぎ接ぎだらけでフランケンシュタインのようになってしまいますが、誰に見せるわけでもありません。
この「ちょい足し」をするだけで、顔全体の乾燥ムラを完全に防ぐことができます。
特に、おでこの生え際は洗い残しなどで肌荒れしやすい場所でもあるので、しっかりケアできるのは大きなメリットです。

 

「シリコンマスク」を重ねて蒸発を防ぎつつ強制固定する

100円ショップ(ダイソーやセリアなど)で売られている「シリコン製のフェイスマスク」をご存知でしょうか?
シートマスクの上から装着する、耳掛けがついたゴム状の薄いマスクです。

これをシートマスクの上から被せると、シリコンの張力でシートが肌に強力に押し付けられます。
サイズが小さくて端っこがペラペラと剥がれてきてしまうマスクでも、シリコンの力で強制的に肌に密着させることができるのです。

ここが素晴らしい

  • 強制密着: 端が浮きやすいマスクも、物理的に押さえつけます。

  • 蒸発防止: ラップ効果で水分の蒸発を防ぐため、美容成分の浸透が高まります。冬場でもマスクが冷たくなりにくいです。

  • ながら美容: 耳にかけるタイプなので、マスクがずり落ちません。ドライヤーをかけたり、掃除をしたり、ストレッチをしたりしながらでもパックができます。

ただし、耳にかける際にかなり引っ張られるため、顔のサイズによっては耳が痛くなることがあります。
その場合は、シリコンマスクの耳掛け部分に少し切り込みを入れると楽になります。
一つ持っておくと、どんなダメなシートマスクも優秀なパックに変えてくれる、魔法のアイテムです。

 

顔が大きい人のシートマスクに関するよくある質問(Q&A)

 

最後に、サイズに悩む方からよく寄せられる疑問や、誰にも聞けなかった些細な悩みについてお答えします。

 

Q. 高密着タイプは締め付けられて苦しくないですか?

「密着」と聞くと、顔をラップでぐるぐる巻きにされるような、窮屈なイメージを持つかもしれません。
特に顔が大きいと自覚していると、「圧迫感が強くてリラックスできないのでは?」と不安になりますよね。

でも、安心してください。最近の高密着マスクは素材の進化が目覚ましいです。
ゴムのように柔らかく、どこまでも伸びる伸縮素材が使われているため、苦しいというよりは「心地よいホールド感」があるといった感じです。
着圧ソックスの顔版、とイメージすると近いかもしれません。

むしろ、サイズが合わない「伸びない素材」のマスクを、無理やり顔に貼り付けている方が、皮膚が変に突っ張ってストレスを感じます。
適切な伸縮性のあるマスクであれば、適度な圧力がマッサージ効果のようになり、むくみが取れてスッキリすることさえあります。

 

Q. 目や口の穴の位置がどうしても合いません。どうすればいい?

「マスク自体の大きさは足りているのに、目や口の穴が中心に寄りすぎていて合わない」
これも、顔が大きい悩みとセットでよくある「パーツ配置問題」です。
これは、顔のパーツが中心に寄っている「求心顔」か、離れ気味の「遠心顔」かによる違いです。

穴の位置が合わない時は、装着する前にシート全体を両手で優しく引っ張り、穴を少し広げておくのがコツです。
特に目の穴は、目尻側に少し引っ張って広げておくと、液が目に入るのを防げます。

それでも合わない場合は、先ほど紹介した「切り込み」を入れて、穴を物理的にハサミで広げてしまいましょう。
また、最近では「上下セパレートタイプ」といって、顔の上半分と下半分で分かれているマスクも販売されています。
これなら、目と口の距離を自由に調整できるので、どんな顔のバランスの方でも完璧にフィットさせることができます。

 

Q. 顔のサイズを少しでも小さくしてからパックする方法はありますか?

実は、顔の大きさは骨格だけでなく、「むくみ」や「筋肉のコリ」が原因で一時的に大きくなっていることも多いです。
パックをする前に、少しだけマッサージをしておくと、フィット感が変わることがあります。

おすすめの「耳回しマッサージ」

  1. 両耳を指でつまみます。

  2. そのまま、横に引っ張りながら、ぐるぐると大きく回します(前回し、後ろ回し)。

  3. これを1分間続けるだけ。

耳の周りにはリンパ節が集まっており、ここをほぐすとフェイスラインのむくみが取れやすくなります。
また、噛み締め癖がある方はエラ(咬筋)が張っていることが多いので、パックの上からエラの部分を優しく拳でグリグリとほぐすのもおすすめです。
パックの浸透と小顔マッサージが同時にできて一石二鳥ですよ。

 

顔がでかいサイズもあるシートマスクまとめ

 

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
「顔が大きいからシートマスクが合わない」と諦めるのは、本当にもったいないことです。

シートマスクは、ただ肌を潤すだけのものではありません。
一日の終わりに、「今日もお疲れ様、私」と自分自身を労り、慈しむための大切な儀式のようなものです。
それがサイズの問題でストレスになってしまっては、本末転倒ですよね。

大切なのは、「私の顔が悪い」と自分を責めるのをやめること。
そして、自分の顔のタイプを知り、それに合った「形状」と「素材」を選ぶことです。

 

まとめ

  • 縦長タイプさんは「3D立体型」で長さをカバー
  • 横広タイプさんは「高伸縮素材」で幅をカバー
  • どうしても合わない時は「切り込み」や「重ね技」でカスタマイズ

この3つを覚えておけば、もうドラッグストアの棚の前で途方に暮れることはありません。
むしろ、「私の顔を包み込める実力があるのはどの子?」と、楽しんで選べるようになるはずです。

あなたのお顔を優しく、たっぷりと包み込んでくれる運命の一枚に、きっと出会えます。
今日から早速、大きめサイズのマスクで、心まで満たされる潤いタイムを楽しんでくださいね。

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