ヘアアレンジ

成人式ヘアアレンジで親の付き添いは必要?役割・マナー解説

娘さん(お子さん)の成人、本当におめでとうございます。

あんなに小さかった我が子が、もう振袖に袖を通す年齢になったのかと、嬉しいような、誇らしいような、そしてほんの少しだけ寂しいような…きっと今、親御さんならではの万感の思いに浸っていらっしゃることでしょう。

一生に一度の晴れ舞台。親としてできる限りのサポートをして、最高の笑顔で送り出してあげたい。ヘアアレンジや着付けも完璧にしてあげたいと思うのは、親として当然の心境ですよね。

でも、その「サポート」の具体的な内容を考え始めると、ふと、こんな現実的な疑問や不安が頭をもたげませんか?

「そもそも、当日の美容院って親が付き添うもの?」

「朝も早いし、正直、送迎だけじゃダメかな…」

「もう立派な大人(18歳・20歳)なのに、親がベッタリついて行くのは、過保護だと思われないかしら…」

「ただでさえ混雑する美容院で、親がウロウロしていたら、かえって邪魔になってしまうのでは?」

 

そうなんです。ただでさえ早朝から、振袖という「とてつもない大荷物」を持って、慣れない美容院へ行くのは、親子ともに一大イベントです。

私自身も数年前に娘の成人式を経験しましたが、当日の朝は本当にドタバタでした。「親はどこまで手伝い、どこから見守るべきか」そのさじ加減は、当日が近づくにつれて本当に悩ましくなるものです。

後悔のない最高の一日にするため、親としてどう動くのがベストなのか。

 

この記事では、そんな「成人式 ヘアアレンジ 親の付き添い」に関するあらゆる疑問や不安——当日の親の具体的な役割、スマートなマナー、最適な服装、支払いのタイミング、そして美容院側の本音まで——を、私自身の経験や多くの先輩ママさんたちの声も交えながら、一つひとつ丁寧に、徹底的に解決していきます。

この記事を読み終える頃には、あなたの不安は自信に変わり、「よし、当日はこう動こう!」と明確なイメージが湧いているはずですよ。

 

この記事のポイント

・成人式の美容院、親の付き添いは「珍しくない」

・むしろ「大荷物の搬入」や「送迎」のために付き添う人が多数

・「過保護」の心配は不要、お子さんのサポート役として堂々と

・親の役割は主に「送迎」「荷物持ち」「支払い」

・待機場所や見学の可否は「美容院への事前確認」が必須

・親の服装は「動きやすい普段着」で問題なし

・施術中の「口出し」はトラブルの元、基本NG

・所要時間は平均2〜3時間、支払いは現金準備が安心

 

結論:成人式の親の付き添いは「珍しくない」

 

「過保護かも…」その不安は不要です

 

まず、読者の皆さんが一番気にされているであろう結論から申し上げますね。

成人式のヘアアレンジや着付けに、親御さん(特に母親)が付き添うのは、まったく珍しいことではありませんし、決して「過保護」ではありません

「もう20歳(18歳)なのに、親がいないと何もできない子だと思われたら…」「本人の自立のためにも、突き放した方がいいのかしら…」

そんな風に心配されるお気持ち、とてもよく分かります。お子さんを想うからこその葛藤ですよね。

ですが、当日を一度経験すれば分かります。成人式の朝は、そういった世間体や教育論とは全く別の、非常に現実的かつ物理的な理由から、多くの親御さんが「必要に迫られて」お子さんをサポートしているのです。

その具体的な理由を、大きく3つに分けてご説明します。

理由1:大荷物の運搬が「現実的に」困難すぎる

これは経験した方なら誰もが頷くことですが、振袖一式の荷物は、皆さんの想像を絶するボリュームと重さです。

ちょっとリストアップしてみましょう。

【着付けに必要なもの】

振袖、長襦袢(半襟は付いていますか?)、帯、帯揚げ、帯締め、伊達締め(2本)、腰紐(5〜6本)、コーリンベルト、帯板(前後2枚)、帯枕、三重仮紐、肌着、裾よけ、足袋、草履、バッグ、髪飾り…

【その他】

防寒用のショール(ファーなど)、コート、移動用の靴(草履で車に乗るわけにはいきません)、そして「脱いだ私服一式」を入れる袋…。

これら全てを専用のガーメントバッグや大きな風呂敷にまとめると、ちょっとした海外旅行用のスーツケースがパンパンになるほどの量になります。

これを、まだ着慣れない振袖を着る前のお子さん一人が、冬の早朝の暗い中(あるいは雨や雪の中!)運ぶのは、はっきり言って至難の業です。着付けが始まる前に、荷物運びだけで疲弊してしまいます。この「荷物運び」だけでも、親が付き添う最大の理由になります。

理由2:早朝の移動手段(送迎)が必須

成人式の当日は、美容院の予約時間がとにかく早いですよね。

人気の美容院ともなれば、ヘアメイクと着付けの枠を確保するために、午前4時や5時といった、まだ始発電車も動いていない時間帯からのスタートになることも珍しくありません。

当然、車での送迎が必須となります。

冬の凍えるような早朝、まだ暗い道を運転し、前述の大荷物を車に積み込み、美容院まで送り届ける。この運転手兼ポーター役として、親御さんの出番となるわけです。

理由3:支払いや手続きの担当

ヘアアレンジ、メイク、着付けのセット料金は、決して安いものではありません。数万円単位になることも多いでしょう。

もちろん、お子さん本人が支払うこともできますが、高額になる施術料は「成人のお祝い」の一部として親御さんが負担するご家庭が非常に多いです。

当日の混雑するレジで、お子さんに大きな現金を持たせて支払わせるよりも、親御さんがその場でスマートに済ませてあげた方が、親子ともに安心ですよね。


(体験談:当日のドタバタ劇)

何を隠そう、私自身も娘の成人式の時、同じことで悩みました。「一緒に行くべきか、でも邪魔かな…」と。

結局、「荷物が多すぎる」という物理的な理由で、当日は早朝4時に夫(運転手役)と私(荷物&サポート役)、娘の3人で美容院に向かいました。

冬の早朝、外はまだ真っ暗。車のフロントガラスは凍っていましたが、暖房をガンガンにかけて、まずは振袖一式という「ラスボス」のような巨大なバッグをトランクに積み込みました。

美容院に着くと、驚きました。店の前にはすでに何台も車が停まっており、私たちと全く同じような「親御さん&お子さん」のペアで溢れていたのです。

店内は暖房と熱気でムンムンしていて、美容師さんたちの「次の方どうぞー!」「荷物こちらです!」という活気ある声が飛び交っていました。

皆さん、大きな荷物を抱えながら、「寒いね」「眠いね」「頑張ってね」と小声でお子さんを送り込んでいました。

その光景を見て、「あぁ、悩む必要なんてなかった。これは親がサポートするのが当たり前のイベントなんだ」と心から安心したのを覚えています。

 

「過保護かな」なんていう小さな悩みは、当日の「熱気」と「荷物の重さ」の前に、一瞬で吹き飛びましたよ。

 

 

付き添うメリット・デメリット

とはいえ、ご家庭の事情や美容院の規模によっては、「行かない」方がスムーズな場合もゼロではありません。

行くべきかどうかを最終的に判断するために、付き添うことのメリットとデメリットを、もう少し深く掘り下げて整理してみましょう。

 

【付き添うメリット】

  • お子さんの負担(荷物・移動)を劇的に減らせる(これが最大のメリットです。お子さんは着付けという「本番」に向けて体力を温存できます)
  • 支払いや手続きが非常にスムーズに進む(当日のバタバタした中で、お子さんが振袖姿で財布を探す…といった手間が省けます)
  • 万が一のトラブルに即対応できる(「あ!髪飾りのUピンが足りないかも」「ストッキングが伝線した」「急に気分が悪くなった」など、不測の事態に親がそばにいればすぐ対応できます。コンビニに走ることもできますよね)
  • お子さんの精神的な安心感に繋がる(慣れない場所、早朝、大イベントという極度の緊張の中、「何かあってもお母さんがいる」という安心感は、お子さんにとって何よりのお守りになります)
  • (美容院によるが)晴れ姿が出来上がる過程を見守れる(これは親御さんにとって、何物にも代えがたい「ご褒美」のような時間です。だんだんと大人の女性に変身していく我が子の姿を間近で見守る感動は、言葉にできません)

 

【付き添うデメリット】

  • 親御さん自身の早朝からの負担が大きい(お子さん本人と同じか、それ以上に早起きし、荷造りの最終チェック、運転、待機…と、かなりの体力と気を使います)
  • 美容院の規模によっては待機場所がなく、手持ち無沙汰になる(数時間、立ちっぱなし、あるいは狭い入口で縮こまっていなければならない…という可能性もゼロではありません)
  • (美容院側の本音)混雑時に、正直少し邪魔になってしまうことも…(当日の美容院は、例えるなら戦場の野戦病院です。スタッフさんは狭い通路を何度も往復し、次のお客さんの荷物と混ざらないよう神経を使っています。そこに親御さんが複数人いると、動線の確保が難しくなる…というのが本音としてあるようです)

 

このようにデメリットも存在しますが、これらは「親の立ち位置」と「マナー」さえ心得ておけば、十分に回避できるものです。次の章で詳しく解説しますね。

 

 

「行かない」という選択肢はアリ?(送迎だけの場合)

もちろん、「行かない(=付き添わない)」という選択肢もアリです。

例えば、以下のようなケースが考えられます。

  • お子さんの性格が非常にしっかりしていて、荷物運びや支払いも一人で完璧にこなせる。
  • 美容院が自宅のすぐ近所(徒歩圏内)で、荷物も事前に預けてある。
  • 美容院側から「当日は混雑しますので、保護者の方の入店はご遠慮ください」と明確にアナウンスされている。

この場合、「送迎だけ」に徹するのも一つの立派なサポートです。

「荷物を持って美容院の入口まで送り届け、支払いを済ませたら、親は一旦帰宅(あるいは車で待機)。終わる頃にまた迎えに来る」というパターンですね。

これなら親御さんの負担も減りますし、美容院側の混雑緩和にも協力できます。

ただし、その場合でも「脱いだ私服をどうするか」という問題は残ります。お子さんが私服の入った大きな袋を着付け後の振袖姿で持ち歩くのは大変なので、やはり「私服の回収」と「会場への送迎」のために、お迎えは必須と考えた方が良いでしょう。

最終的には、お子さんの性格や美容院の状況に応じて、「ベッタリ付き添う」か「送迎&サポートに徹するか」を判断するのが賢明です。

 

 

【当日の役割】付き添う親がやるべき事リスト

では、付き添うと決めたら、当日は具体的に何をすれば良いのでしょうか?

大切な心構えは、「親はあくまでサポーター(黒子)」に徹することです。主役はお子さん本人。私たちはそのサポート役として、どう動けば最もスムーズかを考えましょう。

当日の任務を、時系列で詳しく分解します。

 

任務1:送迎(往復)と荷物管理

 

これが親御さんの最大のミッションであり、最も感謝されるサポートです。

 

【往路】(自宅 → 美容院)

  • 荷物の積み込み:振袖一式を車に積み込みます。シワにならないよう、ガーメントバッグは寝かせて置くか、後部座席のヘッドレストに吊るすなど工夫しましょう。
  • 美容院への到着:車を停めたら、まず親御さんが荷物(振袖、小物一式)を持ち、お子さんは貴重品やメイク道具など身の回りのものだけを持って、一緒に受付へ向かいます。
  • 受付と荷物渡し:受付で名前を告げると、「お荷物はこちらへどうぞ」と案内されます。指定された場所(おそらく着付けスペース)まで荷物を運び、着付け師さんに「よろしくお願いします」と一言添えて渡しましょう。

 

【施術中】(脱いだ私服の管理)

  • 最大の難関「私服の回収」:ヘアメイクが終わり、着付け室へ移動すると、お子さんは私服を脱ぎます。この「脱いだ私服一式(コート、セーター、ズボン、ヒートテック、ブーツなど)」が、想像以上にすごい量になります。

    美容院側では、他のお客さんの荷物も大量にあるため、この私服まで預かってくれるスペースは無いことがほとんどです。

  • 「巨大バッグ」を持参する:ここで親御さんの出番です。IKEAの青いバッグや、キャンプ用の防水バッグ、あるいは特大のエコバッグなど、「マチが広く、何でも放り込める巨大なバッグ」を必ず持参してください。お子さんが脱いだ服と靴をすべてそのバッグに詰め込み、親御さんが管理します。(車に持ち帰るか、待機中ずっと持っておく)

    これをしてあげるだけで、お子さんの負担はゼロになります。

 

【復路】(美容院 → 会場)

  • 振袖での乗車サポート:いよいよ晴れ姿で会場へ向かいます。振袖を着たお子さんを車に乗せる際は、細心の注意が必要です。
    • 1. シートを一番後ろまで下げる: 足元と前のスペースを最大限に確保します。
    • 2. お尻から深く座らない: 帯が崩れる原因になります。シートに「浅く腰掛ける」ようアドバイスします。
    • 3. 袖(そで)の扱い: 両方の袖を重ねて、膝の上でふんわりと抱えるように持ちます。ドアに挟んだり、床についたりしないよう、親御さんが見てあげてください。
    • 4. シートベルト: 帯の上からだと苦しいので、帯を避け、腰骨のあたりでそっと締めるか、苦しい場合は会場が近ければハンカチなどで代用も(安全運転第一ですが)。

この乗車サポートは、親御さんにしかできないファインプレーですよ。

 

任務2:支払いと手続き

施術料金の支払いです。

タイミングは美容院によりますが、「施術後」か「前払い(受付時)」のどちらかです。

当日の美容院はレジも混雑します。親御さんがサッとスマートに支払いを済ませてあげることで、お子さんは着崩れなどを気にせず、スムーズに次の行動に移れます。

ここでよくある疑問が「心付け(チップ)やお車代は必要か?」という点です。

結論から言うと、現代の日本では基本的に不要です。料金に全ての技術料・サービス料が含まれています。

無理に現金を渡すとかえって相手を困らせてしまうこともあります。

それよりも、「こんなに素敵にしていただいて、本当にありがとうございます!」「娘も喜んでいます」と、心からの感謝の言葉を美容師さんや着付け師さんに伝えることが、何よりの「心付け」になりますよ。

 

任務3:お子さんのメンタル&体調サポート

 

早朝からの「眠気」、冬の早朝の「寒さ」、そして着付けによる「締め付け(苦しさ)」。

成人式当日は、お子さんにとってこの「三重苦」との戦いでもあります。

親御さんは、この三重苦を和らげる「サポート基地」になってあげてください。

  • 飲食サポート(最重要):着付けが終わってから式典が終わるまで、数時間はまともに飲食できません。
    • ストロー付きの飲み物: 振袖の口元を汚さず、ヘアメイクを崩さずに水分補給できる必須アイテムです。ペットボトルのお茶や水に、100均のストローを挿すだけでOK。
    • 「汚れない」食べ物: 口を大きく開けず、手が汚れず、匂いが出ず、ポロポロこぼれないものが鉄則です。
      • ベスト: ウィダーインゼリーのようなゼリー飲料(最強です)、個包装の一口羊羹、小さなグミや飴。
      • ベター: 一口サイズのクッキーやチョコ(ただし口紅に付く可能性あり)。
      • NG: ポテトチップス、おにぎり、サンドイッチ、菓子パン(絶対NGです)。美容院を出る前や、会場への移動中の車内で、これらをサッと口にできるよう準備しておきましょう。
  • 防寒&体調サポート:
    • カイロ: 貼るタイプのカイロを、着付けの前に「背中(肩甲骨の間)」「お腹(丹田あたり)」に貼ってあげましょう。足袋の中に貼る足先用カイロも効果絶大です。
    • ひざ掛け・ショール: 車での移動中、足元は冷えます。大判のひざ掛けや、脱いだコートをかけてあげましょう。
    • 声かけ: 「苦しくない?」「気分悪くない?」と優しく声をかけ、「もし苦しくなったら、我慢しないで着付け師さんにすぐ言うんだよ」と、事前に伝えておくことも大切です。

 

【マナーと疑問】美容院での振る舞い方 Q&A

さて、ここからは「美容院での具体的な振る舞い方」について、皆さんが抱える素朴な疑問にQ&A形式で、さらに深くお答えしていきます。

当日の美容院は、例えるなら「分刻みで動くライブ会場の舞台裏」です。スタッフさんは皆、最高(=時間通り、かつ美しく)のパフォーマンスのために集中しています。

その中で、私たち親が「デキるサポーター」としてスマートに振る舞うためのコツをお伝えしますね。

 

Q1. 親が待機する場所はある?

 

結論:「美容院によりますが、期待しない方が無難」です。むしろ「無い」と思っておく方が親切です。

成人式当日の美容院は、通常の営業時とは全く異なり、セット面はすべて埋まり、通路もスタッフさんや他のお客さんでごった返しています。

広々とした豪華な待合室がある店舗ならラッキーですが、多くの場合、入口付近の簡易的な椅子が数脚あるかどうか…。最悪の場合、「親御さんの待機場所は一切ありません」と事前にアナウンスされることもあります。

【デキる親の行動】

  1. 「車内待機」が最強の選択肢:送迎が車の場合、これがベストです。プライバシーも守られ、暖房も効き、荷物も置けます。お子さんの私服を回収したら、一度車に戻って待機するのが一番スマートです。
  2. 近所のカフェやファミレスを調べておく:ただし、早朝すぎて(午前6時や7時では)まだ開店していない可能性も高いです。車が無い場合の「最終手段」として調べておく程度にしましょう。
  3. 美容院に長居しない:お子さんを送り届け、荷物を渡し、私服を回収したら、「じゃあ、終わる頃にまた迎えに来るね」と、一旦お店を出るのが最も親切なマナーです。

美容院側に「どこで待てばいいですか?」と詰問するのは絶対にNG。自分で待機場所を確保するのがスマートな大人の対応です。

 

Q2. 施術中にそばで見ていても良い?(撮影は?)

 

お子さんの晴れ姿が出来上がっていく様子、気になりますよね。「こんなに綺麗にしてもらって…」と、写真や動画にも収めたいお気持ち、痛いほど分かります。

これも「店舗の方針によります」が、基本的には控えるのがマナーです。

美容師さんやヘアメイクさんも、一生に一度の舞台のために真剣勝負で集中しています。また、狭い通路で親御さんが立ち止まってスマホを構えていると、他のお客さんやスタッフさんの動線の邪魔になってしまう可能性が非常に高いです。

【デキる親の行動】

  • 見学・撮影は「お仕上げ」の瞬間だけ:ヘアもメイクも着付けも終わり、最後の「髪飾りを付ける」瞬間や「最終チェック」のタイミング。この時が最大のシャッターチャンスです。
  • 必ず一声かける:スタッフさんの手が空いていそうなタイミングを見計らって、「素敵に仕上がりましたね!少しだけ、写真を撮らせてもらってもいいですか?」と必ず許可を取ってから撮影しましょう。
  • 撮影時のマナー:
    • フラッシュは絶対にOFF(他のお客さんやスタッフさんの迷惑になります)。
    • 長時間の動画撮影は控える。
    • 他のお客さん(知らないお子さん)が映り込まないよう、画角に最大限の配慮をする。

私の経験上、最後の「お仕上げ」のタイミングでは、美容師さんの方から「お母様、どうぞこちらでご覧ください」「今が一番綺麗ですよ、お写真どうぞ!」と、逆に声をかけてくれるケースが多いですよ。その時まで、グッと我慢するのが大人のマナーです。

 

Q3. 娘のヘアアレンジに「口出し」はOK?

これは原則として「NG」です。強く、強くお勧めしません。

事前に、お子さん本人が雑誌の切り抜きを持参したり、インスタを見せたりして、美容師さんと入念に打ち合わせ(カウンセリング)を済ませているはずです。それは、お子さん自身が「こんな風にしたい」と心から願って選んだスタイルです。

それに対して、施術の途中で親御さんが横から「あ、ごめんなさい、もうちょっとこっちを上げていただけます?」「お母さん(私)は、こっちの髪飾りの方がいいと思うんだけど、どう?」と口出しをしてしまうのは、最悪のトラブルの元になります。

  • お子さん: 「(私の好みより、お母さんの好みが優先されちゃった…)」と不満が残る。
  • 美容師さん: 「(えっ、打ち合わせと違う…結局どちらの言うことを聞けば…?信頼されてないのかな)」と混乱し、集中力が途切れる。
  • 親御さん: 「(せっかくアドバイスしたのに、なんだか空気が悪くなった…)」

結果、誰も幸せになりません。

【デキる親の行動】

  • 信じて見守る:お子さんが自分の意志で選び、プロの美容師さんと作り上げている作品です。親御さんの好みと少し違ったとしても、「素敵ね!」「すごく似合ってるよ!」と笑顔で全肯定してあげるのが、お子さんへの最高のエールであり、信頼の証です。
  • 「通訳」に徹する:親が口を出して良いのは、唯一、お子さんが自分の希望をうまく美容師さんに伝えられず、困ってモジモジしている時だけです。その時も、「もっとこうして!」と指示するのではなく、「(娘は、ここの後れ毛をもう少しだけ欲しいって言いたかったみたいです。できますか?)」と、お子さんの希望を代弁する「通訳」に徹しましょう。

 

Q4. 親の服装は?

 

「娘の晴れ舞台だから、親もスーツとか、せめて綺麗めなワンピースで行くべき?」と迷われるかもしれませんが、その必要は全くありません。

結論:動きやすい普段着(最も楽な格好)で全く問題ありません。

主役はあくまでお子さんです。親は早朝から荷物運び、運転、待機と、体力勝負の「裏方(サポーター)」です。

  • ジーンズやチノパン、暖かい素材のパンツ
  • スニーカーやフラットシューズ(ブーツもOKですが、脱ぎ履きしやすいものがベター)
  • 温度調節しやすい前開きの服(ジップパーカーやカーディガン)
  • 暖かいダウンジャケットやコート(冬場の早朝は本当に寒いです)

など、防寒対策を万全にした「最も楽で動きやすい格好」で行きましょう。

美容院でスーツやフォーマルな格好をしている親御さんは、まずいません。逆に浮いてしまいますし、荷物運びにも不向きです。

私も当日は、暖かいダウンジャケットにジーンズ、スニーカーという完全防備で臨みましたよ。それで浮くことなど一切ありませんので、ご安心ください。

 

Q5. 支払いのタイミングと方法は?

 

当日のバタバタを避けるため、これも事前に知っておきたいですよね。

  • タイミング:お店によって異なります。「施術後(全てが終わった後)」が一般的ですが、当日のレジ混雑を避けるために「前払い(受付時)」を採用している美容院も増えています。
  • 方法:これもお店によりますが、現金(お釣りのないよう多めに)を準備しておくのが最も安全かつスマートです。もちろん、多くのお店でカード決済は可能ですが、当日は回線が混み合ってカードリーダーが一時的に使えない…なんていう不測の事態も、絶対にないとは言い切れません。

    また、早朝すぎてレジに「お釣り銭」が潤沢に用意されていない可能性もあります。「1万円札で支払ったら、お釣りが千円札ばかりで大変…」という事態を避けるためにも、事前に料金を確認し、ピッタリか、お釣りの少ない金額を現金で用意しておくのが、最も「デキる親」の行動です。

 

【最強の準備】当日慌てないために!親が「事前に」やるべき全リスト

ここまで読んでいただいて、当日の流れはかなり具体的にイメージできたかと思います。

ご覧の通り、成人式当日の親の付き添いは、「美容院によってルールが違う」ことだらけです。

当日の「どうしよう…」「知らなかった…」をゼロにし、親御さん自身が不安なく当日を迎えるために。

ここからは、私がお勧めする「最強の事前準備」をリストアップします。

 

美容院への「事前確認」チェックリスト(電話一本でOK!)

 

当日の不安は、すべて「事前の確認不足」から生まれます。

以下の点は、お子さん本人ではなく、実際に付き添う親御さん自身が、美容院に電話などで確認しておきましょう。

忙しい美容院への電話は、土日や当日の直前を避け、平日の比較的空いていそうな時間帯(午後2時〜4時頃など)にかけるのが、大人の配慮ですね。

「〇月〇日の成人式で、娘の○○がお世話になります。当日、母親の私も付き添いで伺う予定なのですが、事前にいくつか確認させてください」

と切り出せばスムーズです。

【親のための事前確認リスト】

  • □ 親の待機スペースはありますか?(ない場合は、「承知しました、近くで待機します」と伝えましょう)
  • □ 当日の総所要時間(ヘア・メイク・着付け)の目安は、何時間くらいですか?(終わりの時間が分かれば、待機や移動の計画が立てられます)
  • □ 支払いのタイミングは「前払い」ですか?「後払い」ですか?
  • □ 支払い方法は、クレジットカードや電子マネーも使えますか?
  • □ 当日、娘が脱いだ私服や靴は、お店で預かってもらえますか?(NGの場合、「分かりました、では親が持ち帰るバッグを持参します」と伝えましょう)
  • □ 車で行く場合、駐車場はありますか?(または近くにコインパーキングは?)
  • □ 当日の入口は、通常の入口と同じですか?(早朝は裏口や通用口から入る場合もあるため)

これだけ確認しておけば、当日の不安は100%解消されます。美容院側も、事前に親御さんの動きを把握できるので、お互いにとって非常にスムーズですよ。

 

 前日までの「荷物」完璧チェックリスト

 

当日の朝、「あれがない!」とパニックになることだけは避けたいですよね。

前日の夜、以下のリストを使って、親子で最終チェックを行ってください。

【お子さん側(振袖一式)】

  • □ 振袖、長襦袢(半襟は付いていますか?)、帯
  • □ 小物一式(帯揚げ、帯締め、伊達締め、腰紐、コーリンベルト、帯板、帯枕、三重仮紐など)※「美容院に事前に預けてあるもの」と「当日持参するもの」を明確に仕分ける!
  • □ 肌着、裾よけ、足袋
  • □ 草履、バッグ
  • □ 髪飾り(箱に入れて持参)
  • □ 会場で使うサブバッグ(スマホやハンカチを入れる小さなもの)
  • □ (必要なら)メイク道具(リップなどお直し用)

【親御さん側(サポート用)】

  • 巨大なバッグ(お子さんの私服と靴を入れる用)
  • 現金(お釣りのないように準備)
  • □ お子さん用のストロー付き飲み物
  • □ お子さん用のゼリー飲料一口お菓子
  • カイロ(貼るタイプ、貼らないタイプ)
  • ひざ掛けやショール(車での移動、待機用)
  • □ (親御さん自身の)スリッパ(車内待機や、もし美容院で待たせてもらう場合)
  • □ モバイルバッテリー(待機時間が長いため)
  • □ ハンカチ、ティッシュ

 

親子で共有しておくべき「当日の心構え」

最後に、テクニック以上に大切な「心構え」です。

前日の夜にでも、親子でこんな会話をしておくと、当日の安心感が全く違いますよ。

  • 親子で共有:「当日はとにかく時間が押すもの」と覚悟しておく(当日は何が起こるか分かりません。流れ作業で時間が押しても「まぁ、こんなものよね」とイライラしないことが大切です)
  • 親からお子さんへ:「苦しかったら、絶対に我慢しない」(着付けが苦しすぎると、式典の途中で倒れてしまいます。「ちょっと苦しいです」と着付け師さんに伝える勇気を持ってね、と伝えてあげてください)
  • 親御さん自身の心構え:「私は黒子(サポーター)」(主役はお子さん本人。お子さんの希望と笑顔を最優先し、私たちはそのサポートに徹しましょう)
  • 親子で共有:「すべての人に感謝の言葉を」(早朝から働いてくれる美容師さん、着付け師さん、そしてサポートしてくれる親御さんへ。お互いに「ありがとう」の言葉を忘れないようにしたいですね)

 

成人式のヘアアレンジで親の付き添いはあり?か、なしか?まとめ

「成人式のヘアアレンジ親の付き添い」問題、これですべて解決できたでしょうか。

最後に、この記事の最も大切な要点をまとめます。

 

まとめ

・成人式の親の付き添いは「過保護」ではなく「現実的で重要なサポート」

・不安なら迷わず行くべき、ただし役割は「黒子(サポーター)」と心得る

・最大の任務は「送迎」と「想像を絶する大荷物の運搬・管理」

・次に重要なのは「支払い」と「お子さんの体調・メンタルサポート」

・親の服装は「防寒重視の楽な普段着」でOK、着飾る必要は一切なし

・美容院は「戦場」、待機場所は期待せず、見学・口出しは控えるのが最高のマナー

・最強の準備は「事前確認の電話」と「荷物の完璧な仕分け」

 

一生に一度の大切な日。

親御さんにとっても、お子さんにとっても、これまでの20年(18年)を振り返る、緊張と喜びに満ちた特別な朝になります。

ぜひ、この記事を参考にして「最強のサポーター」としてお子さんを支え、「いってらっしゃい!最高の一日になるよ!」と笑顔で送り出してあげてくださいね。

あなたの不安が自信に変わり、素晴らしい成人式を迎えられることを、心から願っています。

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