【メンズ秋メイク】バレずに垢抜ける!秋コスメの基本と簡単な始め方

「秋らしいおしゃれを取り入れたいけど、メイクがバレるのは絶対に嫌だ…」 「そもそも男性は何から揃えて、どうやってメイクすればいいんだろう?」

秋。ジャケットやニットを新調して、一年で最もファッションが楽しくなるこの季節。鏡の前に立ったとき、ふと「お気に入りの服は着た。髪型も決まった。でも、なんだか顔だけが、しっくりこないな…」と感じたことはありませんか?

その気持ち、痛いほどよく分かります。私自身も、数年前にメンズメイクに興味を持ち始めた頃は、期待と同じくらい大きな不安を抱えていました。「メイクしてるって思われたらどうしよう」「何を買えば正解なんだ…」と、ドラッグストアのコスメコーナーの前を、不審者のように何度も行ったり来たりしたものです。挙げ句の果てには、勇気を出して手に取ったBBクリームの色選びに失敗し、顔だけが妙に白く浮いてしまった苦い経験もあります。

でも、安心してください。メンズメイクは、正しい知識と、ちょっとしたコツさえ知ってしまえば、決して難しいものではありません。むしろ、バレることなく、あなたの清潔感と魅力を最大限に引き出してくれる、最強の自己投資になります。

この記事では、かつての私と同じように悩んでいるメンズメイク初心者の方が、絶対にバレずに清潔感と季節感をアップさせる「秋コスメのメンズメイク」の基本を、おそらく日本で一番、と言えるくらいに(笑)、分かりやすく、そして徹底的に解説します。

アイテム選びから、肌質や悩み別の具体的なメイク方法、シーン別の使い分けまで、この記事一本で全ての疑問が解決します。さあ、一緒に新しい自分に出会うための、最高に楽しい一歩を踏み出しましょう。

この記事のポイント
  • バレないメンズ秋メイクは「BBクリーム」と「アイブロウ」から始める
  • 肌悩みはコンシーラーで隠し、仕上げのパウダーでテカリを防止
  • 秋色はアイシャドウやアイライナーで「目尻」に少しだけ足すのが鉄則
  • リップは保湿効果のある色付きリップクリームが自然でおすすめ
  • 女性用コスメも使用OK、ドラッグストアで気軽に購入可能
  • 平日はバレない血色感、休日は少し色味を足して使い分ける

まずはここから!メンズ秋メイクの基本とアイテム選び

メイクと聞くと、ファンデーション、下地、アイシャドウ、チーク…と、たくさんのアイテムを思い浮かべて、なんだか気が遠くなってしまうかもしれませんね。ですが、男性の場合は、フルコースの料理をいきなり目指す必要はありません。まずは、最高のステーキの味を最大限に引き出すための、選び抜かれた上質な「岩塩」と「黒コショウ」を手に入れることから始めましょう。それだけで、料理の格は驚くほど上がるのです。

 

【結論】初心者は「BBクリーム」と「アイブロウ」から揃えよう

なぜなら、人の第一印象を決定づける最大の要素は「肌の清潔感」と「眉のキリッと感」だからです。この2つのパーツを戦略的に整えるだけで、顔全体の清潔感が劇的にアップし、驚くほど垢抜けた印象に見せることができます。

BBクリームの役割(=肌という名の『土台』を整える) BBクリームは、日焼け止め、下地、ファンデーションの効果が一つになった、まさにメンズメイク初心者のための万能時短アイテムです。肌の色ムラや薄いシミ、毛穴などを自然にカバーし、均一で綺麗な肌に見せてくれます。例えるなら、スマホの写真加工アプリで「美肌フィルター」を20%くらいの強度で、そっとかけたような状態を、現実世界で作り出してくれるものです。

選び方の基本は、まず「自分の肌色より少しだけ暗い色」を選ぶこと。私のように色選びで失敗したくなければ、フェイスライン(顔と首の境目)に少しだけ塗ってみて、首の色と自然に馴染むかを確認するのがおすすめです。白すぎる色は、いかにも「塗ってます感」が出てしまう最大の原因になります。

アイブロウの役割(=顔という名の『絵』を縁取る額縁) 眉は「顔の額縁」とも言われるほど、人の印象を決定づける最重要パーツです。ボサボサだったり、左右非対称だったりすると、だらしなく見えたり、頼りない印象を与えてしまったりします。アイブロウペンシル(眉を描く鉛筆のようなもの)を使って、眉の足りない部分を少し描き足し、全体の形を整えるだけで、キリッとした知的な表情が生まれます。

まずはこの2つを完璧にマスターすることが、バレないメンズメイクへの一番の近道です。他のアイテムに手を出すのは、それからでも全く遅くありません。

 

【コラム】メイクを始める前に。まずは「眉毛サロン」で土台を整えるという選択肢

 

「自分で眉を整えるなんて、どこをどうすればいいか分からない…」という方は、一度プロの手を借りるのも非常に賢い選択です。

私もメイクを始めたての頃、自己流で眉をいじってしまい、片方の眉尻を剃り落としすぎてしまうという大失敗を犯したことがあります。その日から数週間、前髪で必死に隠して過ごしました(笑)。

そんな失敗を避けるためにも、「眉毛サロン」の活用はおすすめです。専門のスタッフが、あなたの骨格に合った理想の眉の形(いわば設計図)を提案し、綺麗に整えてくれます。一度プロに形を作ってもらえば、あとはその形からはみ出した部分を自分で処理するだけなので、日々の手入れが格段に楽になります。

料金は1回5,000円前後が相場ですが、初回割引などを利用すればもっと安く体験できることも。眉の「設計図」を手に入れるための自己投資と考えれば、非常に価値があると言えるでしょう。

 

女性用コスメって使ってOK?結論、全く問題なし

コスメ売り場に行くと、「メンズ用」と書かれた商品は、まだまだ数が少ないのが現状です。一方で、女性用のコーナーには、無数のブランドとアイテムが、まるで図書館の本のようにずらりと並んでいます。

「男が女性用のコスメを使うのは、なんだか気が引ける…」 「そもそも肌質が違うんじゃないの?」

そう思う気持ちも分かります。確かに一般的に、男性の肌は女性に比べて皮脂量が多く、水分量が少ない傾向にあります。だから「メンズ用」コスメは、さっぱりした使用感でテカリを抑える処方のものが多いのです。

しかし、だからといって女性用が使えないわけでは全くありません。むしろ逆です。女性用コスメの中にも、オイリー肌向けのさっぱりしたもの、乾燥肌向けのしっとりしたものなど、様々な肌質に対応した製品が星の数ほど存在します。

私自身も、最初は「FOR MEN」と書かれたパッケージばかりを手に取っていました。でも、ある時、美容に詳しい友人に「服を選ぶとき、良いデザインだったらレディースのアイテムも着ることあるでしょ?コスメもそれと全く同じ。肌質や目的に合わせて、性別関係なく自由に選ぶのが一番だよ」と言われ、目が覚めるような衝撃を受けました。

結論、成分よりも「自分の肌質やなりたい仕上がり」で選ぶのが正解です。女性用コスメの圧倒的なカラーバリエーションや質感(テクスチャー)の豊富さは、あなたの理想を叶えるアイテムを見つける上で、間違いなく大きな武器になります。「メンズ用」という言葉の呪縛から解放され、自由に、フラットな視点でアイテムを選んでみてください。

 

【初心者歓迎】ドラッグストアで気軽に買えるおすすめ秋コスメ5選

いきなりデパートのコスメカウンター(通称デパコス)に行くのは、ラスボスに挑むようなもので、少し勇気がいりますよね。ご安心ください。最近はドラッグストアやロフトなどのバラエティショップで、驚くほど高品質なコスメ(通称プチプラコスメ)が手に入ります。ここでは、男性一人でも気まずい思いをせずに購入でき、かつ性能も確かな「鉄板アイテム」を、スターターキットとして5つ厳選してご紹介します。

  1. 【BBクリーム】ウーノ フェイスカラークリエイター (ナチュラル) 資生堂が展開するメンズブランド「uno(ウーノ)」のBBクリームは、まさに初心者のための最終兵器。肌にのせると、自分の肌色に合わせて色が変化するという魔法のような技術が使われているので、色選びで失敗する心配がありません。サラッとした仕上がりでベタつかず、毛穴や青髭も驚くほど自然にカバーしてくれます。「色選びが怖い」「とにかく失敗したくない」という方に、心からおすすめします。
  2. 【アイブロウ】セザンヌ 超細芯アイブロウ (03 ナチュラルブラウン) 数あるアイブロウペンシルの中でも、セザンヌのこの商品は「名品・オブ・ザ・名品」と言っても過言ではありません。プロのヘアメイクさんも愛用するほどの実力派。その名の通り芯が0.9mmと非常に細いため、まるで本物の眉毛のように一本一本繊細に描き足すことができます。「いかにも描きました」という、まるで海苔を貼り付けたような不自然な眉になるのを防いでくれるので、初心者にはこれ以上ない武器となります。
  3. 【コンシーラー】ザ・セム カバーパーフェクション チップコンシーラー (1.5 ナチュラルベージュ) 「コンシーラー界の王様」との呼び声も高い、韓国コスメの傑作です。クリーミーなテクスチャーで伸びが良く、肌にピタッと密着して、ニキビ跡やクマ、青髭などを完璧に隠してくれます。それでいて厚塗り感が出にくいのが素晴らしい点。数百円でこのカバー力は、正直言って革命的です。まずは標準色の1.5番を選んでおけば、多くの方の肌色に合うでしょう。
  4. 【フェイスパウダー】イニスフリー ノーセバム ミネラルパウダー N こちらも韓国コスメですが、今や日本のドラッグストアでも定番品。皮脂を吸着する能力に非常に長けており、メイクの仕上げにTゾーン(おでこ・鼻)に軽くはたくだけで、一日中サラサラの肌をキープしてくれます。手のひらに収まるコンパクトなサイズ感も、男性が持ち運びやすいポイント。テカリに悩む方にとっては、救世主となるアイテムです。
  5. 【色付きリップ】KATE リップモンスター スフレマット (M05 泥霧) 「リップモンスター」は、その落ちにくさと絶妙なカラーで社会現象にもなった大人気リップ。特にこの「スフレマット」シリーズは、ふんわりとした質感でテカテカせず、男性でも使いやすいのが特徴です。M05の「泥霧」は、落ち着いたブラウン系の色味で、唇に塗ると元々の血色感が少しだけ深くなったような、非常に自然な仕上がりになります。秋のファッションとの相性も抜群です。

 

【絶対バレない】清潔感を引き出す「ベースメイク」の基本テクニック

さて、アイテムが揃ったところで、いよいよ実践編です。先ほどもお伝えした通り、メンズメイクの成功はベースメイクが9割。ここで手を抜くと、どんなに高価なポイントメイクをしても台無しになってしまいます。ここでは、絶対にバレずに清潔感を引き出すための、最も重要なテクニックを、これ以上ないほど詳しくお伝えします。

 

鉄則は「薄塗り」。肌悩みと青髭を隠しつつ秋肌を作るコツ

メイクがバレてしまう最大の原因、それは「厚塗り感」です。

ニキビ跡やクマ、青髭などを隠したいという気持ちが強いほど、ついついBBクリームやファンデーションを顔全体に何度も重ねてしまいがちです。しかし、それは逆効果。顔全体がのっぺりとした不自然な「仮面」のようになり、「あ、この人メイクしてるな」と一瞬で見抜かれてしまいます。

大切なマインドセットは、肌悩みを『塗りつぶす』のではなく、光で『飛ばす』、そしてピンポイントで『消す』という感覚です。

【悩み別!コンシーラー完全攻略テクニック】

ベースメイクの基本は、前述の通り「BBクリームを全体に薄く塗る」ことです。その上で、隠しきれない3大悩み「クマ」「ニキビ跡」「青髭」を、コンシーラーで狙い撃ちしていきます。

  • 目の下の「クマ」を消す方法 クマには青グマ、茶グマ、黒グマと種類がありますが、多くの男性が悩むのは寝不足や血行不良による「青グマ」でしょう。これには、オレンジ系のコンシーラーが効果的です。青の補色であるオレンジが、色を打ち消してくれます。リキッドタイプのコンシーラーを、クマの一番濃い部分に「線」で3本ほど引き、指の腹で優しくトントンと叩き込んで馴染ませます。決して左右に擦らないでください。
  • ポツンとできた「ニキビ跡」を消す方法 赤みのあるニキビ跡には、少し硬めのスティックコンシーラーがおすすめです。隠したい部分より一回り大きくコンシーラーを乗せ、その輪郭だけを指や綿棒でぼかします。中央部分は触らないのが、カバー力を維持するコツです。
  • 手強い「青髭」を消す方法 青髭も青グマと同様、オレンジ系のコンシーラーが有効です。広範囲に広がる青髭には、クリームタイプのコンシーラーを指に取り、薄く叩き込むように馴染ませるのが良いでしょう。その上から、肌色のBBクリームやファンデーションを優しく重ねると、より自然にカバーできます。

このように、悩みの種類と場所によってコンシーラーを使い分けることで、厚塗り感なく、完璧なベースメイクが完成します。

 

「テカリ」は悪、「ツヤ」は味方。保湿とパウダーで清潔感をキープ

ベースメイクの悩みでよく聞かれるのが「テカリ」の問題です。特に、秋から冬にかけては、空気が乾燥することで、肌が「潤いが足りない!」と勘違いし、余計に皮脂を分泌してしまう「インナードライ」という状態に陥りがちです。

ここで知っておきたいのは、「良いツヤ」と「ただのテカリ」は全くの別物だということです。例えるなら、手入れの行き届いた高級な革靴の輝きと、しばらく洗っていないスニーカーが雨で濡れた時のギラつきくらい違います。私たちが目指すべきは、もちろん前者です。

清潔感のある自然なツヤ肌を一日中キープするための秘訣は、「徹底的な保湿」と「戦略的なパウダー」のコンビネーションにあります。

  • メイク前の「保湿」で内側から潤いを満タンに メイク前の保湿は、もはやメイクの一部です。肌の内部、いわば「水分タンク」を化粧水と乳液で満タンにしてあげることで、日中の過剰な皮脂分泌を抑えることができます。
    1. 化粧水: 500円玉大ほどを手に取り、顔全体を優しく包み込むようにハンドプレスで馴染ませます。これを2回繰り返すと、肌がもっちりと潤います。
    2. 乳液またはクリーム: 10円玉大ほどの乳液(乾燥が気になる方はクリーム)を手に取り、同じくハンドプレスで馴染ませ、潤いに蓋をします。
  • 仕上げの「パウダー」で外側をサラサラのヴェールで包む ベースメイクの最後に、フェイスパウダーを使いましょう。パウダーには、粉状の「ルースパウダー」と、固形の「プレストパウダー」があります。自宅で使うならルース、持ち運び用ならプレストがおすすめです。
    1. ブラシに取る: 大きめのフェイスブラシにパウダーをたっぷりと含ませます。
    2. 余分な粉を落とす: 一度、ティッシュや手の甲の上で、ブラシをトントンと叩き、余分な粉をしっかりと落とします。これが、粉っぽさをなくすための重要な一手間です。
    3. 肌に乗せる: 皮脂が出やすいTゾーン(おでこと鼻)や、マスクで蒸れやすい口周りを中心に、ブラシを肌の上で「くるくる」と転がすように、ふんわりと乗せます。頬などのツヤを残したい部分は、ブラシに残ったごくわずかな量でさっと撫でる程度でOKです。

この「保湿で満たし、パウダーで守る」という二段構えで、不潔に見えるテカリとは無縁の、洗練されたツヤ肌が完成します。

 

一気におしゃれに!秋色をこっそり仕込むポイントメイク術

完璧なベースメイクが完成したら、いよいよこのメイクの主役、「秋色」の出番です。しかし、ここでも焦りは禁物。男性のポイントメイクは、色を主張するのではなく、あくまで「影」や「血色」を、まるで元からそうであったかのように、こっそりと仕込むという意識が何よりも大切です。

 

【超簡単】アイシャドウは「目尻にちょい足し」が正解

アイシャドウと聞くと、「まぶた全体に色を塗るもの」というイメージがあるかもしれません。しかし、男性がそれをやってしまうと、途端にキメすぎに見えたり、目が腫れぼったく見えたりする原因になります。

バレずに秋らしさを演出するなら、マットな質感のブラウンやカーキ、オレンジブラウンといったアイシャドウを、「上まぶたの目尻のキワ」にだけ、ほんの少しだけ入れるのが正解です。

これは、書道で真っ白な半紙に墨が一滴だけ落ちただけで、全体の印象がキリッと引き締まるのと似ています。目尻にほんの少しだけ影を落とすことで、目のフレームが自然に強調され、深みのある知的な目元を演出できるのです。

ちなみに、肌の色が黄みがかっている「イエローベース(イエベ)」の方はオレンジブラウンやカーキ、肌の色が青みがかっている「ブルーベース(ブルベ)」の方は、赤みのあるブラウンやボルドー系の色が似合いやすい傾向にあります。とはいえ、難しく考えすぎず、まずはご自身の好きな色、着ている服の色と合いそうな色から試してみるのが一番です。

【バレないアイシャドウの入れ方】

  1. アイシャドウパレットの中で、濃すぎず薄すぎない中間色を選びます。(マットな質感=キラキラしたラメやパールが入っていないものを選びましょう)
  2. 細めのアイシャドウチップか、小指の先に本当にごく少量だけ取ります。
  3. 上まぶたの、黒目の外側のあたりから目尻にかけて、目のキワに沿って「線」を引くように、すっと一度だけ色を乗せます。
  4. 何もついていない指の腹で、その線を軽くポンポンとぼかして肌に馴染ませれば完成です。

 

【コラム】もしメイクがバレたら?スマートな対処法と言い訳フレーズ集

 

これからメイクを始める方が最も恐れているのが、「もしかしてメイクしてる?」と指摘されることではないでしょうか。私にも経験がありますが、心臓がキュッとなりますよね。そんな万が一の時のために、スマートな対処法を知っておけば、もっと気軽にメイクに挑戦できます。

  • 基本スタンス: 堂々と、悪びれない。メイクは何も悪いことではないので、「え、そう見える?」と軽く受け流すのがベスト。
  • 鉄板言い訳フレーズ①(BBクリームなど): 「ああ、これ?最近、日焼け止めを保湿効果が高いやつに変えたんだよね。ちょっと色が付いてるタイプみたいでさ」
  • 鉄板言い訳フレーズ②(リップ): 「唇の乾燥がひどくてさ。皮膚科で処方してもらった保湿リップが、なんか少し色付いてるんだよ」
  • 究極の返し: 「そうなんだよ!最近ちょっと始めてみてさ。清潔感って大事かなと思って。何かおすすめとかある?」と、逆に相手に質問してしまう上級者テクニック。

大丈夫です。あなたが思っているほど、他人はあなたの顔をまじまじと見ていません。そして、もし気づかれたとしても、それはあなたの美意識の高さの表れ。自信を持ってくださいね。

 

リップは「保湿以上、口紅未満」のティントリップが最強

唇は、意外と人の視線が集まるパーツです。カサカサに荒れた唇は、どんなに肌が綺麗でも、疲れて見えたり不健康な印象を与えてしまったりします。かといって、女性のようにツヤツヤのグロスや、真っ赤な口紅を塗るわけにもいきませんよね。

メンズリップメイクで目指すべきゴールは、「元から血色が良くて、健康的に潤っている唇」です。

その理想を叶えてくれるのが、先ほどおすすめコスメでも紹介した「色付きリップクリーム」や「ティントリップ」と呼ばれるアイテムです。特にティントリップは、唇の水分量などに反応してじんわりと色付くため、食事をしても色が落ちにくく、まるで内側から発色しているかのような自然な仕上がりになるのが特徴です。

【自然に見えるリップの選び方と塗り方】

  • 色選び: 自分の唇の色を少しだけ濃くしたような「粘膜色」や、秋らしい落ち着いた「ブラウン系」「オレンジ系」がおすすめです。テスターなどで試す際は、手の甲ではなく、指の腹に出してみると、実際の唇の色との馴染み方が分かりやすいです。
  • 塗り方: スティックから直接唇全体にグリグリと塗るのではなく、まずは唇の中央にだけ塗り、そこから「んまんま」と上下の唇をすり合わせるようにして全体に広げます。最後に、指で輪郭をポンポンと軽くぼかすと、より自然なグラデーションに仕上がります。
  • 土台ケア: 綺麗なリップメイクのためには、元の唇の状態を整えておくことも大切。週に1〜2回、リップスクラブで古い角質を優しくオフしたり、夜寝る前に保湿力の高いリップマスクを塗ったりするだけで、仕上がりが格段に変わります。

 

【シーン別】オンもオフも楽しむ!メンズ秋メイクの使い分け

最後に、これまで解説してきたテクニックを応用して、平日のオフィスシーンと、休日のプライベートシーンでメイクを使い分けるコツをご紹介します。TPOに合わせたメイクができるようになると、あなたのおしゃれレベルと自己肯定感は、間違いなくもう一段階上のステージへと上がります。

 

平日オフィス編:バレない血色感UPメイク

平日のビジネスシーンで求められるのは、個性やおしゃれさよりも、まず「清潔感」と「信頼感」です。メイクはあくまで「身だしなみ」の一環と捉え、やりすぎないことが何よりも大切です。

  • ベースメイク: 基本のテクニック通り、BBクリームとコンシーラーで肌の色ムラやクマ、青髭をカバーし、パウダーでテカリを抑えます。
  • アイブロウ: 形を整える程度に、足りない部分を描き足します。色も地毛に近いナチュラルなブラウンを選びましょう。
  • リップ: 色付きではない、保湿効果の高いリップクリームで潤いをプラスするだけで十分です。

特に最近は、オンライン会議が主流になりました。画面越しの顔は、実際よりも少し暗く、血色が悪く見えがちです。そんな時は、普段よりほんの少しだけコンシーラーで目の下のクマを明るくしておくと、カメラ映りが格段に良くなり、「元気でハツラツとした印象」を相手に与えることができます。

平日の目標は「メイクをしている」と誰にも気づかれずに、「なんだか今日、肌ツヤが良くて健康的だね」と思われることです。これ以上は足さない、という「引き算の美学」を意識しましょう。

 

休日編:少しだけ冒険する洒落感メイク

友人との食事やデートなど、ファッションを存分に楽しめる休日は、メイクも少しだけ冒険してみましょう。休日は、いわば自分のための「実験室」。失敗を恐れずに、新しい自分に出会うチャンスです。

平日の「清潔感メイク」をベースに、その日のファッションに合わせて、以下のうちどれか一つだけをプラスしてみてください。

  • 【パターンA】目元で遊ぶ: ブラウンのニットを着る日なら、目尻にオレンジブラウンのアイシャドウを。黒のレザージャケットを着る日なら、目尻にカーキのアイライナーを細く引いてみる。アイメイクの色と服の色をリンクさせると、統一感が出て非常におしゃれです。
  • 【パターンB】口元で遊ぶ: 平日よりも少しだけ赤みやブラウンみが強いティントリップを選んでみましょう。唇に色が乗るだけで、顔全体の印象が華やかになり、ファッション性も高まります。特に、シンプルなモノトーンコーデの日に、唇にだけ少し色があると、それがアクセントになって洗練されて見えます。
  • 【パターンC】眉で遊ぶ: いつものアイブロウに、カーキや赤みブラウンのアイブロウパウダーを少しだけ混ぜてみてください。ほんのわずかなニュアンスの違いですが、顔全体がぐっと垢抜けて見えます。髪色を少し明るくしている方などにもおすすめです。

ポイントは、ここでも「全部盛り」にしないこと。休日のメイクも、どこか一つだけを主役にする「引き算」の考え方が、やりすぎ感のない、大人の洒落感を演出する鍵になります。

 

まとめ

今回は、初心者の方でも安心して挑戦できる「秋コスメのメンズメイク」の基本を、アイテム選びから具体的なテクニックまで、かなり詳しく解説しました。最後に、今日の膨大な情報の中から、特に重要なポイントを改めて振り返っておきましょう。

  • メンズメイクは「肌」と「眉」が9割、まずはBBクリームとアイブロウから始めるのが成功への近道
  • 肌悩みはファンデで塗りつぶさず、コンシーラーで悩み別にピンポイントで隠すのが鉄則
  • テカリ防止にはメイク前の徹底保湿と、仕上げのフェイスパウダーが不可欠
  • 秋色はアイシャドウやアイライナーで目尻に「差し色」として使うと、バレずにおしゃれ感を演出できる
  • リップは元々の血色感を活かす、自然な色付きのティントタイプやリップクリームを選ぶ
  • 女性用コスメも積極的に活用し、選択肢を広げることで運命のアイテムに出会える
  • オンは清潔感、オフは洒落感を意識し、シーンに合わせてメイクを使い分けることで、自己表現の幅が広がる

完璧を目指す必要はありません。メイクは、あなたのコンプレックスを隠すためだけのものではなく、新しい魅力を発見し、自分に自信を与えてくれる、とてもポジティブで楽しいツールです。

まずはドラッグストアに行って、気になるBBクリームを一本手にとってみることから始めてみてください。鏡の前で、昨日とは少し違う自分に出会うワクワク感を、ぜひあなたも味わってみてほしいと、心から願っています。